今年の夏休みは娘は絵をたくさん描いた。
夏休みの絵…私の記憶では、面倒くさい記憶しかなく、
クレヨンで下書きなしで描きたいほどだったけれども、
絵の具という指定があったので、妹と同じ日に準備片付けも入れて2時間で
完成させてました。
描いておけばいいんでしょ、描けば・・・というレベルの、
中学生になろうと小学生レベルを超えない絵を毎年描いてました。
子どもに力を入れるポイントは親によって違い、
「うちのこには英語!」というママさんもいれば、
「ピアノを毎日2時間の練習は譲れない」というママさんもいる。
私はどれもこだわりがなく…のつもりですが、
夫に言わせると「こどものピアノに気合入っている」らしい。
いやいや、私は「ピアノなんて、大きくなって役に立たないし~」とか
「才能ないし~」とか言われると、猛烈にカチンとくるだけです。
一方、ピアノも勉強も「やるときはやりなさい」程度の夫ですが、
”美術”関係にはどうも譲れないようで、娘が絵を描くときはマンツーマン。
手取り足取りで、色をもっとよく見て!遠近法は?と、と~ってもうるさい。
夫は学生時代は毎年入賞していた腕前らしく、
絵に関しては手を抜くということはないらしい。
私が準備から片付けまで入れて2時間で完成させていた夏休みの絵、
娘は1日がかりで完成。朝8時から夜22時までかかってました…っが、
その絵は「メイが急がせるから、いまひとつになったやんか!」と夫に
怒られた。
しかも、娘の希望で、隣の市まで遠征して”寺”を書いた。
夏のうっそうとした境内、池、古いお堂を水彩画で描く小2。
娘がいないところで、「あれは…地味すぎない?」と
つい夫に言ってしまったほど。
去年、娘が入賞した絵のコンクールを見に行くと大賞は子どもらしい
ど迫力の絵、もちろん原色!
一方、娘の絵は”寺”で、ぼんやり…と地味。
ポイントは池に咲いていた蓮の花?だとかで、ちょこんと描かれている。
とても小2の希望した絵に見えない、どう見ても中高年の好むテーマ。
というわけで、2枚目をほぼ2日かけての完成。
水彩画っていうのは色を重ねていくものなのか~
(私はペンキ職人のようにベターっと描いてた)
色って、たくさんの色を加えつくるのね~、
遠くはぼんやりと下書きするのか~と大人の私でも発見がいろいろあった
夫の絵画教室。義父も夫に手取り足取りの絵画指導をしていたらしい。
2枚目は海水浴の絵を描く!と娘が言うので、それは子どもらしい絵に…
と思ったのに、結局、薄くぼんやり。
うまいか下手かで言うと、うまいと思う。でも、子どもの絵のコンクールでは
きっと審査員に好まれないだろうなぁ~というような絵。
海や空の色は、私でも真似できない色の重ね方で、とてもきれい。
水彩画のよさがよくでているし、何と娘の発案で筆ではなく、
歯ブラシで描いた部分もあるらしい。
原色でどーんと画用紙いっぱいに描けない、
それが娘なんだと先生もわかるわ、と描いた絵を2枚持たせた。
カナダのパルに娘の絵を見せたところ「天才じゃない!!」と絶賛の嵐。
褒めちぎられた娘も満更ではない表情。
市内どころか、県内1位ね!というパルに、
いや~コンクールの審査員受けする絵じゃない、と話すと、
「私が賞をあげる!」と。
いつも散々に子どもの担任の一言が子どものやる気を失わせる!と
思っていたけれど、私もそのうちの一人かも、と思った。
コンクールの賞なんて、いいじゃない!母さんが賞をあげる!
私もそう言えばよかった。娘が何時間もかけて描いたのを見ていたのに、
「そんな地味な画風では…」と審査員の眼ばかり気にしていた。
夏休みは子どもだけではなく、親にも課題を残してくれる。