ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

『死のドレスを花婿に』

 図書館で借りた一冊。
ドレスを花婿?花嫁ではなくて?と気になり、読むことにした。
”驚異のサイコサスペンス”ということで、
サイコもサスペンスも苦手なので、
描写がえげつなかったらどうしよう…と怯えながら読んだ。

 

死のドレスを花婿に (文春文庫)

死のドレスを花婿に (文春文庫)

 

4章で成り立っている物語。
最初の章で、もう止まらなくなる。
ほんのちょっとしたことから違和感に気づく。
買ったはずの牛乳のメーカーと違う、使っていた手帳がなくなる、
知らない間にコンサートのキャンセルをしている、
駐車した車の位置がわからなくなる、

なんだかおかしい、
精神的な病気なのかもしれないと思ったころに、
ちょっとまどろんで起きたら死体がある。
それも1度だけではない。

ホラー!!ありそうで怖い。
そして必死に逃げる…という始まりの章はジェットコースターが
ゆっくりと高みへと上がっていくようなドキドキで読み進める。

視点が変わった第2章、始まって数ページで犯人に気づく。
もうあらすじが読めてしまったかも?と、
一気に興ざめ。
いやいや、これはミスリードで、
ものすごい大どんでん返しがあるのかも?と期待して
最後まで読んだけれど、
想像通りの展開と結末だった。
タイトルで途中から結末が見えた…。
これ、タイトルで失敗したんじゃないかしら?とすら
思えてくる。

サスペンスもミステリーも、「やられた~!!」と
思えるような一冊って、なかなかないなぁ、と思ってしまった。
始まりの章がものすごくドキドキして、
「怖すぎるわ!!」と連呼していただけに残念。