ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

『Masato』

児童書を久しぶりに読んだけれど、
最近の児童書って、結構、複雑なのね…と思ってしまった。

 

Masato

Masato

 

 

オーストラリアに海外駐在するお父さんと一緒に
オーストラリアに行った安藤一家。
ただし、お姉ちゃんは日本の高校を目指し日本人学校に入り、
すぐに日本の高校へと進学する、
真人(まさと)は現地校へ入り言葉の壁とぶつかりながら
現地へ溶け込み、日本語より英語が容易になる。
お父さんも日本語英語で溶け込んでいる。
お母さんはオーストラリアでの駐在妻生活、
社宅のような日本人社会に疲れ果て、オーストラリアにもなじめず…。

児童書なんだから、最後はなんとか丸めてハッピーにするんだと
思ったのに、大人の結末でした。
もう児童の年齢ではないからか、
お母さんの気持ちのほうに感情移入してしまって、
「わかる、わかる、お疲れさん」って誰かに言ってもらえたら
違ったのに、と思ったり、
日本ではフルタイムでバリバリ働いていたであろうお母さんが
オーストラリアで会社の肩書をそのままくっつけた奥さんたちと
交流するって、それはもうオーストラリア以上に別社会でしょう、
と思ったり。
家族みんなが新しい社会で頑張っているのに、
それぞれが余裕がなくて…結末にやりきれない。

オーストラリア、英語圏ならなんとかなる?と読みながら
思ったけれど、これが私の全く知らない言語、
フランス語やスペイン語、イタリア語を使う国々だったら…
我が家も一家でパニックだわ。
もう単語すらわからなくて、孤独だろうなぁと
我が家は駐在生活をすることはありえないですが、思ったり。

しかし、最近の児童書はシビアな現実を突き付けてくるものなんだなぁ
ということにびっくりした。
もっと、友情とか青春とか根性とか汗キラキラ系を想像していたので
隔世の感でいっぱい。

 

 

 


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