ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

『小さいおうち』

72回目の終戦記念日、それぞれの思いがあるのだろうと思う。
私にとっても8月は祖父母の戦争体験を聞く夏休みの思い出で
毎年いっぱいになる。
祖父は8月25日が誕生日で、終戦の年の8月25日で15才になり
「ついに兵隊さんになれる!」と思っていたのにその前に戦争が終わって
残念だ、と少年時代は思ったらしい。
空襲で汽車が止まって、線路を歩いた、というその距離が
いまは新幹線の一区間になっている。

八月は、平和のためになにかしなければ!という思いに
突き動かされ、なにができるんだろう、と思わされる。
そして、結局、鶴を折る。
「日本で鶴は平和の象徴なの。第二次世界大戦が終わった8月、
日本から平和の鶴を送るわ~」と
今年もパルたちに7月末から送った手紙には折鶴を添えている。

こどもたちが夏休みに入ってから、
私の鞄の中にずっと入っていた本もそういえば”戦争”がテーマだった。

 

小さいおうち (文春文庫)

小さいおうち (文春文庫)

 

 
淡々と物語は進むので、出かけた先で合間にだけ読んでいたため、
気づけばすごく時間をかけて読んでいた。
戦争が始まる前、戦時中、戦後と人々の人生が描かれる。

戦争が始まるまでの「戦争なんて、するわけはないさ」
「誰も戦争なんて望んでない」「なんとか回避するだろう」
そんなみんなの楽観的思考や思い込み。
そして、戦争が始まったときの高揚感。
止められない時代の流れ。
現代と変にシンクロしていて、読んでいると胸騒ぎを覚える。

 

 

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軍歌や唱歌をよく歌っていた祖母が口ずさんでいたリンゴの唄。

戦後の歌だったことを今年知った。

 

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