ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

塾ごっこ

数週間前、「うちの子の算数が本当にやばい」という
ママさんの娘さんに算数を教えた。
特に分数が赤点(小学校には赤点はないけれど…
そのくらいひどかった)というので、
どれどれ…と勉強をちょっと見ることになった。
娘の花子も参加しての塾ごっこ。

分数をやってもらうと、
わかっているじゃないの~というのが最初の感想。
娘の花子に輪をかけておっちょこちょいというか
ケアレスミスがあるものの、分数はわかってる!
「10問ある問題、最初の3問が正解なら残りはしないでいい」
と私は花子によく言う。
このやり方だと、ものすごくきっちり見直しもする。
やり方がわかっている問題を延々と解くのは
”作業”にしかならず、我が家の子どもたちは特に嫌う。
もちろん、3問を1つでも間違えれば10問解き、
それをまた間違えると、さらに増え…。

最初に20問の分数の足し算ばかりの問題を見せ、
「最初の5問全問正解なら、残りはしない。
5問目までで間違えたら、10問目。
それでも間違えたら15問…」と言ったら、
二人ともきっちり見直しして5問全問正解。
同じように引き算、掛け算、割り算をやり…
見事、5問目まで全問正解。
残りは…宿題です。
「えぇ~!?やらなくていいんじゃないの~?!」と
ぶーぶー花子に言われた。
「今はやらなくていい。来週までで。
一生やらないとは言ってないし~。」と大人の汚さ。

その後は次のテストで出る単元を復習…復習…
ケアレスミスしやすいのは、まずは”単位”。
㎝かmか、㎠(面積)か㎥(体積)か、
直径か半径か、そこだけはしっかり見直しをするように!と
口を酸っぱくして言った。

塾ごっこでやった単元のテストが先週あった。
いつもは60点台でよいほうだという算数のテストで、
見事、その娘ちゃんは90点台をとりました~!!
ミスしたところが”単位忘れ”っていうのが痛いけれど…。
そして、「勉強が楽しい!ってうちのこが言ってるの~!!」と
ママさんにも大層、喜ばれた。

それを聞いて、私が塾を開くなら目標設定はそこだな!
と思った。
難関私立中学とか進学校合格が目標ではなく、
”勉強を楽しい”と思えること。

「いつもむずかしい」「わからない」と言っている算数を
どんどん解いているの~と宿題プリントを現在やっている娘ちゃんの
様子をママさんが教えてくれた。
それはね…一緒にちょっと復習をして、問題を一緒に解いて
思い出したところや残りを宿題にしているから、
わかる!わかる!となっているのよ。
わかっていないのではなく、忘れていただけ。
私と一緒に思い出しただけ。

塾ごっこで宿題まで出すの?と夫に驚かれたけれど、
宿題…というより家庭学習をしないと、
また忘れて元の木阿弥になる。
宿題って、重要だと思うけれど、量もむずかしい。
「宿題が多かったら言ってね~」と言うと、
「減らしてくれるの?!」と二人から聞かれた。
「いや、がんばれ~!!って応援する。」
と冗談を言いつつ塾ごっこ終了。

家庭教師の時給が高すぎる!と常々、思っていた。
「予習や準備がいるから」と家庭教師経験者たちが言うのを
鼻で笑っていたけれど、
時給、高くない!!
私も教える子の苦手分野を聞いて、その部分の教科書を読んだり、
問題集を選んだり、
宿題の範囲や量を考えたり、おすすめのドリルを提案したり…
と2時間以上は使った。
これ、例え、時給2000円だとしても+2時間を準備に使ったら
コンビニのバイトのほうが時給高い?!と、ショックを受け、
うーん…と考えさせられた。
でも、「勉強が楽しかった!!」と言われたら、それだけで
つい喜んでしまって…教育業界がブラック化していくのが
ほんのちょっとわかった。