ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

毎年苦労する読書感想文の本

読書感想文が進まない!
最近、反抗期に片足突っ込んでいる小4の息子、太郎。
「読書感想文の本くらい、自分で決めれる!」というので、
太郎にお任せした。
7月末、「これにする!」と厚めの本を1週間かけて読んだ。
「…これでは書けないと気づいた」ということで2冊目、
今度はちょっと年相応の本を選んだもよう。
ただし、どういう読書感想文を書く気?という本。
4日かけて読み、「これでも読書感想文は書けない!」
3度目の正直!とまた選び、4日かけて読み、「無理…」と
言ったのが週末。

読書感想文の本選び、むずかしいと思う。
課題図書の本は毎回、これでどう書くの???となり、
基本的には私がこどもたちの読書感想文の本は選んでいる。
つまり、我が家は課題図書ではなく自由図書。
読書感想文は小論文と一緒で、「いかに自分のことを書くか!」に尽きる。
あらすじをたらたらと書くのはダメ。
本がどんな本だったかをサラッと書き、でも、私は…と
なにがなんでも自分のことを書く!ということで、
自分のことが書きやすい本がいい。

我が家のこどもたちがこれまで書いた読書感想文の本を紹介。
「まだ読書感想文書けてない~!」という子のママさんに
参考にしてほしい。

1年生、『冷蔵庫の夏休み』 

れいぞうこのなつやすみ (とっておきのどうわ)

れいぞうこのなつやすみ (とっておきのどうわ)

 

 冷蔵庫が初めて夏休みをとった!という話。
短くて読みやすい。初めて夏休みを迎える一年生、
冷蔵庫と同じ!と環境が似ているので書きやすかった。

まだまだちゃんとした本を読むことがしんどい低学年には絵本も。

落語絵本 四 じゅげむ (落語絵本 (4))

落語絵本 四 じゅげむ (落語絵本 (4))

 

 太郎はこの本の読書感想文で入賞経験あり。
じゅげむは親の希望がてんこ盛り、それでは、あなたの名前は?と
名前にまつわるストーリーで広げていく。

 

過去の課題図書から選んだこともあった。 

車いすからこんにちは (あかねノンフィクション)

車いすからこんにちは (あかねノンフィクション)

 

 花子が重度の捻挫で車いすを使用していた夏休みに読んで
書いた読書感想文。
車いすに乗って気付いたスーパーの通路の狭さ、駅の困難さ、
電車での不自由さ。身体的不自由さだけでなく精神的な不自由も…
という花子の体験談が入った読書感想文、親の私にはじーんときた。

そして、今年の太郎の読書感想文。
もう時間がない!短い本がいい!でも、絵本はさすがに4年生はダメ?
という葛藤で、短編だ!と短編を探しに本屋へ。
そして、11ページなのに、なんて深いんだ!
人により解釈も変わってくるだろうし…と決めたのは
蜘蛛の糸芥川龍之介。 

蜘蛛の糸 (ポプラポケット文庫 (371-1))

蜘蛛の糸 (ポプラポケット文庫 (371-1))

 

 (この本はふりがなつきで、4年生の太郎でも読めた)

なんで、蜘蛛の糸は切れたんだと思う?と太郎に聞くと、
先々週、曾祖母の初盆で浄土真宗のお坊さんの法話を聞いた太郎、
南無阿弥陀仏と唱えなかったから」と言い、
どれだけ熱心な仏教徒やねん、あんたは!!と突っ込んでしまったのは
ここだけの話。
南無阿弥陀仏と唱えると、阿弥陀さまが極楽へ連れて行ってくれる、
という法話だった。)

蜘蛛を生前助けたから蜘蛛の糸が落ちてきたという主人公、
それなら僕はもっと太い頑丈なものがでてくる動物を助ける、
と太郎は地獄へ落ちる前提で話したり…読書感想文、迷走しながら
いろんな考えが浮かんできていた。
太郎の読書感想文、行き着いた先は私の予想とは違った。
太郎は、「蜘蛛の糸が切れるかもしれない、と思ったから切れた。
あきらめないこと、信じることが大切なんだ」と。
10歳が『蜘蛛の糸』を読むと、そうなるのか!という意外な発見だった。