ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

心がざわつく

私の周囲では全く話題に上らないけれど、
心をこんなにざわざわさせる政治的な出来事って最近なかった!と
日々、新しい情報を追いかけてしまう。
キャバノー判事。

大まかに説明すると、アメリカの連邦裁判判事にトランプ大統領が指名した
ブレット・キャバノー高裁判事。彼に対して3人の女性が過去に性的暴行を
受けたと実名告白をしたことに始まる。
30年以上前のできごと、レイプまではいかない性的暴行。

最初にこのニュースを見たとき、アメリカってよくこの手の売名行為でるよね~と
セレブの浮気報道レベルで見ていた。
しかし、その告発をしたのがカリフォルニア州パロアルト大学で
心理学を教えるクリスティーン・ブラジー・フォード教授。
教授?!と、一気に情報が事実のような気がしてくる。
きっとウエイトレスの告発だったら、私も含め誰も気にしなかったのでは?と
自分の中にある職業差別に気づき、心がざわつく。

30年以上前の出来事で連邦裁判判事への承認も数の論理で、
共和党がすぐに承認するのだろうと思っていた。
事実、そうなりかけたときに”エレベーター事件”が起きる。

www.bbc.comキャバノー承認派を表明した議員に対し、
性的暴行のサバイバー(過去に性的暴行を受けた人)が
エレベーターでの直談判にでる。
「あなたはキャバノーが本当のことを言っていると思うの?
性的暴行を受けた私のような人はどうでもいいと?
そして、そういう性的暴行を加える人たちに権力を与えるわけ?」
と涙声で訴える。

そして、「この後、この上院議員はFBIが暴行疑惑を捜査をしないならば、
自分は本会議で承認に反対票を投じると表明した。」

あとは上院議員たちだけで決めることで、蚊帳の外と思うことなく
直接的に行動にでたこの女性の勇気は称賛したい。
彼女の行動は確かに一人の議員を動かした!
しかし、FBI捜査の結果、(捜査がきちんとされてなかった!という
話題もあるけれど…)キャバノー判事は承認された。

フォード博士もキャバノー判事も出席して発言した公聴会までの間、
私は頭の中で繰り返し質問してきた。
「若かりしとき、一度も恥ずべき行為をしなかった人なんているのか?」
どうやって、そんな”完璧な人”を探してくるんだ?
その”完璧な人”は果たして弱者に寄り添えるのか?
キャバノー判事は、もしかしたら、若かりし頃の自分を反省し、
分別ある大人になっていて、
判事らしい言動をする大人になっているかもしれない、と。

そういう期待は公聴会であっさりと打ち砕かれ、
「そのまま大人になったのか?!」
「なにこれ?トランプ2世?!」と絶句させられ、
フォード博士の冷静な言動と相まって、ひどさが倍増…となった。

そして、通常運行というか予想を裏切らないというか、
トランプ大統領がフォード博士が具体的なことを覚えていないと
公聴会で証言したことを政治集会でからかった。

「36年前にこんなことがあった。自分はビールを1杯だけ。それはつまり……。
いいえ、1杯だけ! そうか、どうやって家に帰ったの? 
覚えてません。どうやって行ったの? 覚えてません。それはどこ? 
覚えてません。何年前? 
わかりません、わかりません、わかりません、わかりません。
どの地区? わかりません。家はどこ? わかりません。
2階なのか1階なのかどこだったの? 
わかりません。でもビールは1杯。それしか覚えてません。
おかげで、1人の男の人生がボロボロだ。」

疑わしきは罰せず(The benefit of the doubt)なので
FBIによる捜査の中途半端さは置いておいて、
残念だけれど…という今回の承認を苦々しく思っている多くの人へ
これは…さすがトランプ大統領。やりますなぁ…と呆れる。
そして、これについてレディ・ガガのインタビューが話題になっていた。

www.youtube.com

25'42"くらいからキャバノーの性的暴行疑惑と性的暴行を
受けた人が具体的に覚えていないことについて話している。
トラウマが大きいと脳は嫌な記憶を箱に入れて、蓋をする。
自分の体が処理しきれないから。
でも、蓋をすることにもエネルギーを使い、不安症やそのほかの病気が
体に表れる。フォード博士はその蓋を開けたのね、
この国を守るために!と語っている。 

そして、新しいニュースがこちら。

www.forbes.comロバーツ連邦裁判判事長が第10巡回裁判所に
キャバノーの倫理について審議するように要請した?!


9月27日の公聴会でのキャバノー判事の冷静さが欠如していた振る舞いに
判事としての資質に疑問がでた。
いままでほかの判事から判事への不品行の主張はでたことがないようで、
今後の動向が見えない…。そもそも私の訳もあっているのか…。

共和党指名の判事により連邦裁判所が出来上がる時代にはまだ
大きすぎる犠牲を払うかもしれない、という内容。
(連邦裁判所判事は終身制のため、共和党指名が増えれば
そのまま政権が交代しても続く)
私の英語力ではどこまで読み取れているか怪しく、
日本語のニュースにいつなるの?早く~!と日本語で読みたい…。

判事としての資質、
若かりしときの恥ずべき行為はいつ許されるのか、
(私が求めているのは女性に暴行を加えたことがない判事よ!という
アメリカの女性議員の発言もあったり)
どこまで人に完璧を求めるのか、
キャバノー判事の一連の出来事から、でてきたというか
いままで見えないふりをしていたテーマのひとつひとつへの
心の揺れ幅が大きい。

 いろいろとどれが真実かわからないことが多い中、
一つだけ、「それは絶対、本当!」と思ってしまったのが
「キャバノー判事の公聴会での振る舞いはトランプ大統領の指導によるもの」
あぁ~、やっぱり!似てたわ!と、つい納得してしまった。

 

 

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