ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

タイの思い出

来年の1月、家族でタイへ行くことになった。
国際人になる第一歩…と皮肉を言うのはやめておこう。

bitter-chocolate3.hatenablog.com
こどもたちと夫にとっては初の海外旅行(淡路島や四国以外)で、
飛行機に乗るもの初めてでわくわくでいっぱいの顔をしている。
飛行機は窓も開けられないこと、狭い座席で、トイレも云々とかも
初体験に心躍らせている人たちには黙っている。

タイ、実は20年前に行った。
花子より小さかった、小4の時に。
それを私の両親から聞いたこどもたちが
「タイで覚えていることは?」と聞いてきた。

南国フルーツ、
海岸でしてもらった細かい三つ編みが痛かったこと、
早くとりたかったけれど、高かったからそのままで!と母に言われたこと
(その姿で帰国して日本人の冷ややかな視線とセット)
タイのガイドさんが富士山を見たい!と熱く語り、
「あなたも富士山好きでしょ?」と聞かれ考え込んだこと、
(富士山にそんな熱い想いはなかった…いまもないけれど)
タイの料理のなにもかもが辛くて、
「ここにあと三日いたら栄養失調になる…」と思ったこと
(辛くてフルーツと卵料理だけしか食べられなかった)、
そんなあれこれと一緒に思い出したのは
”ホテルのプール”。

小4だった私はホテルのプールで浮かれて家族で楽しんでいた。
ふとホテルのプールのフェンスの向こうを見ると、
そこには戦後の家って、こういう感じというような
バロック小屋がたくさん広がっていた。
そして、私よりちょっと小さい子が、こちらを見ていた。
薄汚れたTシャツを着て。

ほぼ同年齢のこどもが、私と全く違う環境にいる、
生まれた国が違うだけで!という事実を肌で感じ、
そこから後は働いているこどもたちが気になって仕方がなかったし、
ここで私は浮かれて遊んでいていいのかと考えは始めると
旅行を楽しむ気にもなれなかった。

そんな話をこどもたちにしたら、小4の太郎が言った。
「おばあちゃん(私の母)にその話はした?
おばあちゃんは何て言った?」と。
小6の花子がすかさず言った。
「そんなこと言ったって、おばあちゃんは気にする人じゃない。」
ご名答。
そして、多分、私はなにも言わなかった。

旅行を楽しむことはいいと思う。
でも、ほかの国へ行くときはその国の文化や宗教に敬意を表し、
少しは学んで行って、学んで帰ろう、と話した。
「まるで修学旅行へ引率する先生のようだわ!」と私が言うと、
娘の花子が「私の担任は修学旅行、めっちゃ楽しんでいたで!」と。
・・・知ってる。「楽しんできます!!」と先生が一番に言うから、
つい「いやいや…」と保護者は不安になったものです。
”ふつうは”、「無事に帰ってくるまでが修学旅行」
「学校行事ということを肝に銘じ…」とかあるでしょ?!と。
そんな担任に引率されて修学旅行に行った花子、
今回の旅は、
「とにかく、まずは全員無事に帰ってくること」
「気を緩めることなく、事故に遭わないようにすること」
「その中で、楽しもうとする気持ちも忘れない」…と言っている。
なんだか立派な修学旅行の引率の先生のような花子がいるので安心。

 

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