ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

未来への手紙

 

orange : 1 (アクションコミックス)
 

 『orange』を読んだ。

10年後の自分から手紙が届くというもの。
後悔を残さないようにやってほしいことがたくさん書かれている。
6巻まで一気読みで、泣いてしまった。
あぁ、青春…と思いつつ。

子どもの頃、未来への自分に手紙を書いていた。
手紙を書くのはいつも先が心配な時で、
「志望高校に合格できていますか?」とか
「行きたい大学へ行けましたか?やっぱりあのA大学?」と
うきうきでキャンパスライフを想像した文面だったりした。
結婚に悩んだときや選択に悩んだとき、
相談したのはいつも未来の私へ、だった。

そして、それを読むたびに、
「なんて小さなことで悩んでいたんだ、私は!
いまはもっと大変なことがあってね…」と語り掛けたくなった。

過去の私に手紙が書けたら、きっと楽しいだろうなぁ。
一番の相談相手になるか、
全くソリがあわないかのどっちかだろうけれど。
過去の私はいつも進路を心配していた。
高校受験時代だけで何通もの手紙を書いていた。
”楽しめる人には楽しめるけれど、楽しめない人もいるらしい”という
いま考えるとどこの高校もそうだろうよ、という高校を志望し、
合格して3年間通った。
どうやら、楽しめるほうだったよう。
大学は最初に希望していたところではなく、
過去の私が手紙につづった洗練されたキャンパスライフとはほど遠かったけれど
それでも過去の私に「その選択は間違えたと後になって気づくけれど、
その間違いも後になって正しかったと思う」と伝えたい。

そして、せっせと未来の私へと書いた手紙、
断捨離をしたときに一番最初に捨てた。
紙袋いっぱいあったのに。
「捨てたら戻せないものと買い戻せるものとあって、
それは戻せないものやで。」と何度も夫に確認されたけれど、
私が死んでから、これを誰かに読まれるかもしれないと考えたら
一番に捨てたいのはこれ!生きている今日、捨てる!と捨てた。
手紙を書くこと自体がセルフカウンセリングのようなものになっていたんだと思う。
だから、書いた時点ですでに効果があって、
それを読み返すことはあまり重要ではなかったのか!と気づいてから
とりあえず手帳に書くようになった。
そして、毎年、捨てているけれど、
久しぶりに未来の自分に手紙を書きたくなった。