ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

読書の秋

小学生男児と中学生の娘に最近、読み聞かせをしている。
読み聞かせに『ハリー・ポッター』をリクエストされてるようになって以降、
そういうレベルの人たちに読み聞かせはいらないわ、と
しなくなっていたけれど始めてみた。

結構、こどもたちから好評。
私がいま読んでいるのは『竹取物語』。
小5の息子が国語で古典をやっているので
竹取物語』の続きを知りたい、とか
伊勢物語』の続きを知りたいというので、
それでは原文を朗読してあげよう!と寝る前に読んでいる。
久しぶりの古文、思った以上にすらすら読めず、焦ったり。

好きな古文は?と聞かれ、
それはやっぱり「いづれの御時にか女御更衣あまたさぶらひけるなかに」
で始まる源氏物語!ではあるけれど、
仁和寺の僧の話など『徒然草』も捨てがたい。

そんな話をしていたとき、太宰治にいま夢中の花子に
近現代作家の本で冒頭を覚えていたり、好きな冒頭の文章はないの?と
聞かれた。
有名な川端康成の『雪国』も『伊豆の踊子』もさりとて惹かれず…と
思っていて思い出した。

「僕は日本の古代文化について殆ど知識を持っていない。ブルーノ・タウト
絶賛する桂離宮も見たことがなく、玉泉も大雅堂も竹田も鉄斎も
知らないのである。況や、秦蔵六だの竹源齋師など名前すら聞いたことがなく」

という『堕落論』の「日本文化私観」にはものすごく圧倒されたし、
何度読んでも、文章がすっきりで美しいとすら感じる。
「僕は日本の文化に詳しくない」と言いつつ、この文化への知識量…と
花子に語ったところ、花子も興味を持ち、
現在は太宰治坂口安吾に…と無頼派がお気に入りのもよう。
小5の太郎は夏目漱石の『吾輩は猫である』がお気に入りで、
思い出したかのように再読したりしている。

先日、運動部の部活の新人戦が平日にあり、
出席者4人、先生もいません!(顧問で引率)な日があった。
授業もできないので、自習。
「先生もいないし、自習らしいから~。」と花子が用意していたのは
英語や理科のワーク…なんてわけはなく、
本6冊。

 

堕落論 (角川文庫)

堕落論 (角川文庫)

 

 

斜陽 他1篇 (岩波文庫)

斜陽 他1篇 (岩波文庫)

 

  

鳥類学者 無謀にも恐竜を語る (新潮文庫)

鳥類学者 無謀にも恐竜を語る (新潮文庫)

 

 他にも『宇治拾遺物語』や大塚ひかりの本など、
私の本も持って行っていた。
自習…楽しそう。。。勉強する気はないんだな…。