ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

『空気の読み方教えてください』

私の積読本がどんどんこどもたちに読まれていき、
私が読む前から「これが面白かった」とか「これはいまいち」と
感想を言われるようになってきた。

「これはすごいおもしろかった!!」と小5の太郎も
中1の花子も絶賛していた本をついに私も読んだ。
(そもそも私の積読本!)
『空気の読み方、教えてください』 

 桂三輝(かつら サンシャイン)。
外国人落語家は明治・大正に活躍した快楽亭ブラックに次ぐ二人目で
あの桂三枝(現在は桂文枝)に弟子入りして修行の日々を
カナダ人の著者が書く…となると日本とカナダの文化比較論かな?と
思って買ったハズ。

何度か声を出して笑うほどに面白かった!
さすが落語家!あちこちにネタがちりばめられていて、
「なんでやねん!」と読んでいて言いたくなる。
話の流れもとてもスムーズで軽快で、翻訳者は?と、つい
誰が翻訳しているのか確認…裏まで探して…本人が書いたのか?!と
衝撃を受けたり。我が家のこどもより確実に日本語がうまい…
なんでやねん!とうちの子たちに言いたくなった。

効率重視の欧米、ME!ME!と自己主張の激しい欧米、
自分自身のゴールにいかに最短距離でゴールできるか、
自分がいかに優れているかをアピールし…と
欧米について語る著者の文章が耳に痛い…。
上方落語江戸落語の違いなど落語についてカナダ人の著者から
学ぶ日本人の私。

大阪やNY,コンビニなどあちこちで面白いネタを作っている桂三輝
師匠がNYに行くとき、「お前もついてこい」と言われ、
「任せろ!」と上から言ったらしい。
その後、「自由の女神を案内して」と師匠に言われたものの
自由の女神”という日本語がわからず、混乱し、
兄弟子が”プリティー!ウーマン!ブック!ファイヤー!"という片言英語で
サンシャインに話し、自由の女神か!と理解した。
それをタクシーの運転手に「自由の女神まで」と英語で言ったら
NYのタクシー運転手は移民も多く、英語がまだよくわかっていない運転手
だったためサンシャインの英語が通じず、サンシャインまで結局は

”プリティー!ウーマン!ブック!ファイヤー!"とジェスチャーつきですることになる。
「お前、英語通じてないぞ」と師匠に言われたという話など爆笑してしまった。
その話の動画を発見。…英語、早い。 

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あっさりと読めてしまう短さなのが残念。もっと長くてもいいのに。