ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

センス

三者面談があった。
思っていたよりは時間にも余裕があり、話すことができたけれど
想像していなかったいろんなことがあり、
まだ処理できない。

なにがこんなにイライラするのか。
ええ、イライラさせられた。
その最たるものは多分、花子の担任がいつも言い訳として使う
「勉強不足で、知りません。」という言葉。
・・・勉強不足?
それは言い訳になるのか?と毎回、突っ込みそうになる。

もちろん担任の先生には「勉強不足だという自覚があるなら、
勉強されてはいかがですか?」なんて言ってませんが。
私には「勉強不足で知りません」より、
「知らなかったことなので、次回までに調べておきます。」が
よっぽど好印象。
知らないことをすべて他人から教えてもらって、
わかった気になろうとするなよ、若人よ。
自ら学べ!!と思ってしまった。

三者面談が終わって、花子につい聞いてしまった。
「先生、何が言いたかったの?」と。
私の理解力がなさすぎて先生の話が理解できなかったの?と
焦るほどに、先生の話は論理的ではなかった。
何度思い返しても言っていることに一貫性がなかった。
「理数コースに進みたいなら、数学をもっと頑張って」と言いつつ、
「数学の演習問題ばかり自習ノートでやっているので、
ほかの教科もしてみたらどうですか?」とか…
数学しろってこと?数学以外をしろってこと?と混乱。
そして、そういう矛盾する話がたくさん。

花子の2学期のテスト結果については
「2学期の中間テストは下がったけれど、
期末テストはちょっと上がりましたね。」と。
はぁ…まぁ…それ、基準はどこ?
花子は実力テストで学年1位をとり、中間テストで遊びすぎて4位、
期末テストは3位でした。
これが、下がって、上がった順位?
学年3位でこれなら、10位以下はもうけちょんけちょんなのでしょうか?
とか聞きたくて仕方がない。
そして花子が志望する高校には「もっと頑張れ。」と。
先生、テスト結果見て言ってる?学年3位でもっと頑張れ?
花子の学年は過去に例を見ない低レベルらしいけれど、
それは二極化していて中間層がないからだろうと思う。
上位層はやっぱり変わらない、と感じるけれど…。

そして、特に何の教科を頑張るかといえば、”保体”。
保健体育。
実技教科って、頑張ってどうにかなるものでしたっけ?
偏差値67を期末テストで花子が叩き出していた美術、
ペーパーテストでもほとんどがスケッチ(絵をテストに描く)点で、
勉強の成果が出た!とかではなく、元々の絵の才能があっただけ。
私は中学時代、絵の才能がなさすぎて実技点なかったので
美術が散々だった。

体力がなくて…というより多分、
遺伝性の周期性発熱で月に1度は発熱する花子。
先生は「テストのプレッシャーやストレスですかね。」と分析したらしい。
それなら「テスト、もっと頑張れ」発言はどうなの?と思ったり。
先生、この三者面談に用意はなにかしてますか?
行き当たりばったりで数字だけ見て話してます?
なにか保護者にお土産的な話を持って帰らせようとかいう思いはなし?
「数学がんばれ」って言ったり、「数学の演習やりすぎ」っていったり
10分の間ですら一貫性がないのに日常はどうなっているの?とか
保護者に疑念を抱かせる有意義な三者面談になってますけれど…とか
もう突っ込みたくて仕方がない中、
ウルトラマンの3分より長い10分を耐えた。

正直、先生に「もっと勉強を頑張れ!」とすごく言われたけれど、
十分やってるよ!!と思う。
私が中1の時の一週間分の学習量、学習時間を花子は2日ほどでやっている。
多分、この1年で私の中学3年分、花子は勉強している。
「もっと勉強して満点を目指せ!」なんて、
自分のことは棚上げが得意な私でも
これ以上、花子に私は言えないなぁと三者面談を終えて思った。
定期テストで満点を取って、保体などの実技教科も頑張って、
オール5のこたちが行く高校へ行く。
いや、それ、楽しい?と花子と語ってしまった。
なんだこの三者面談と思いながら帰路に着いて呆然とする私を尻目に
花子は酸塩基反応の問題(化学)を解いていた。
「化学、楽しいわ~。」とアニメを見ながら。
化学も趣味、アニメも趣味。
趣味をしながら趣味をする、サイコーらしい。

1つ、今回の三者面談で改めて思ったことがある。
よく先生の当たりはずれを言う人がいる。
先生も人間だもの、相性は確かにある。
でも、やっぱり年季の入った先生は生徒の扱いがうまいのだろうと
思ったりしたこともあるけれど、それも違う。
”センス”なんだ、と。
私が今までこどもたちの担任として出会った15人の先生たち、
(本当は数人、重複しているけれど)
あの先生はよかった!と思う先生の中には4年目の先生もいる。
目の付け所が違う。
ほめ方が違う。こどもや親の自尊心のくすぐり方がうまい!
それはもう”センス”で、学んだ部分もあるだろうけれど
生まれ持ってのものもあるのだなと若い先生を見て知った。
そんな話を元教員ママさんたちと話した。
「わかる~!年季でも大学名でもない。センスなのよね。」と。
ただ、ひとつ感心するのは元も現役も先生たち、
”生徒”への愛情が半端ない。
いや、そういう人たちが”先生”になっているんだと思う。
そういう意味では花子の担任も生徒への愛は感じるのだけれど
センスをもう少し磨いてほしい。