ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

『ドリーム』


ついに観たかった映画を観ることができた。
『ドリーム』。
原題はHidden Figures" 隠された人々 

ドリーム (字幕版)

ドリーム (字幕版)

  • 発売日: 2017/12/08
  • メディア: Prime Video
 

 NASAで働いた3人の女性の物語。
まだ人種差別も色濃く残っていて(いま薄いのかと聞かれると
現大統領のおかげで、よくわからないけれど)
トイレも食堂もバスの座席も白人と有色人種で分かれていた時代のアメリカ。
きっと白人女性でも活躍が難しかった1960年代、
黒人で、しかも女性ときたら、どれだけ大変か。

アポロ13』のような映画だと思っていた。
ハラハラドキドキさせられるような。
もちろん、そういうハラハラドキドキもあったけれど、
悔しくて泣ける、というのも何度もあった。

就職氷河期に就職活動した私、就職活動中のいろんな
いまでいうところのハラスメントがオーバーラップして悔し泣き。
映画は1960年、私はその30年、40年後だったけれどね、と思うと
また泣ける。
有色人種用のトイレが近くにないため、遠くのトイレまで毎日
行かなければならなかったキャサリン(黒人女性)の怒りを聞き、
上司のハリソン(白人男性)が”有色人種用トイレ”という看板を破壊し、
NASAでは小便の色は同じだ」と言う。
小便の色について語ったセリフで泣いたなんて初めて。

そうか、こんな時代もあったのね、と遠い目で見るほどに昔ではない。
現代にもまだ人種差別もあるし、男女差別もある。
医学部の女子学生差別って、40年前の話ではなく、2018年。

私の周囲の理系はうっとうしいほどに数字を信用している。
ちょっとでも数字や計算を間違えると、話にならないという顔をし、
理論的に説明できることに情熱を燃やす。
霊ひとつを語るにも見えないからといって存在しないわけではなく、
何度も同じ状況をつくって検証して、もちろんノートに結果も記録して…
というように私からするとまわりくどくって、ややこしくって、
ロマンもへったくれもなくさせる天才だと思う。
数字にはうるさいのに、言葉にはうるさくないので、
こそあど言葉は多いわ、配慮に欠ける発言は多いわ、
いら~っとさせられることも多い。うちの夫と娘だけかも。。。
理系の娘、花子も”女子なのに理系”だとかなんだとなるのだろうなぁと
思うところもいろいろとあるけれど、
サポートを力いっぱいしようと思わされた映画。

「こどもを育てるということは、どちらかが仕事を諦めるんだよね。」と
先日、管理職を降り、時短労働をしているパパさんが言い、
その場にいたママさんたちから激しく同意されていた。
それは理想でも希望でもないのにそうなる現実。

夢を描くのもなかなかむずかしい。