ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

完全勝訴なのだろうか。

年の瀬に、どうしてもやっぱり記しておきたいことがある。
一度もブログでは語らなかったけれど、ずっと注視してきた
伊藤詩織さんの事件。

就職活動中の女性と男性が性行為をする。それはパワハラとか
就活レイプ(就活セクハラレベルではない)だ。
どう考えても、アウト。

「酩酊状態だった女性と性行為を行う」。
私は女性ではあるけれど、男性だったとしたら、こんな危険を
犯したくない。
その女性の意思を確認したか?と聞かれて、言葉に詰まることが
わかりきっているからだ。
その性行為に本当に合意はあったのか?と聞かれても
即答できない。

でも、大丈夫。
日本の強姦は被害者が証明することになっているらしい。
そして、まず女性はレイプされたと警察に訴えていかない。
その上、ほんの数パーセントといわれる警察署に行くレイプ被害者は
警察で「告訴はあきらめろ。あなたにはまだ未来があるし、
いろんな人にレイプされたことを知られたくないだろう。」と諭される。
それでも警察官を説得したら、次にすることは
男性ばかりの警察官に囲まれて、人形を使ってレイプを再現する。
これをセカンドレイプといわずして、なんというのだろうか。
そして、逮捕状まで出ていたのに政治の影もちらつきながら逮捕は中止。
実名を出し、今度は民事訴訟をし勝訴したものの
笑顔を見せたことですら、「性被害に遭った人はそんなことをしない」と
いわれる。

私の周囲の女性たちと伊藤詩織さんの事件の話をしたことはない。
私自身が語らなかったのは、どれだけ考えてもアウトなので
伊藤詩織さんが勝訴すると信じて疑わなかった。
それがまさか山口元記者が刑事責任を問われず、
民事訴訟でもたった330万円支払うことで伊藤さんが
”完全勝訴”とするという結末になるとは思いもしなかった。
たった330万円?4年以上もかけて?実名で戦ったのに?
山口元記者のあの会見を見れば、彼のイメージの失墜は著しく、
彼がこれ以上に失うものはなにもないかもしれない。
でも、伊藤さんはどうだろう。4年かけて得たものが330万円だとすると
悔しい、ただただ悔しいと私は思ってしまった。