ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

突き刺さる言葉

各種、難しい業界はいろいろあると思う。
株を読んだりする金融業界、金とコネの政治業界に…
という中で、最近、やっぱり一番むずかしいのはこの業界だろうと
私が思っているのは”教育”業界。
正確には”こどもに関わる”職業。

相も変わらず家の中でこどもたちとNHKオンデマンド
『プロフェッショナル』を観ている。
元気な時は外科医やER救命救急医、産婦人科医なんていう
かなりの確率で泣きそうな回も見れるけれど、
ぼーっと見たいときは園芸家とか。
そして、意外に見ていてしんどくなるのが”こどもに関わる”仕事。
カリスマ数学教師、小児神経科医、精神科医(こどもの発達障害専門医)。

生徒たちに慕われている教師が「傷つけた生徒たちばかりで
過去を思い出したくないんです。」と語ったり、
暴言や親のDVを見るだけでもこどもの脳には萎縮が起きる、
不適切な教育、マルトリートメントを親がしている、と語る
小児神経科医が「私も失敗してきたけれどね。」と語り、
こどもの発達障害専門医が「ふつうって、なんだろうって
考えてきた30年でした。」と語る。
彼らの一言、ひとことが胸に突き刺さって抜けない。
いや、これ…しんどいわ…と思いながら見てしまう。

発達外来に通うママさんたちや小児神経科に通うママさんたち、
そこに通うまでも葛藤があっただろうママさんたちはすごく
必死にやっているママさんたちばかり。
「あんたは偉いよ!よくやっているよ!すごいよ!」と
誰からも褒められず、承認されず、しかも無給で無休。
小児神経科医の回で、「親が変わればこどもは変わる」、
だから、親にこどもの褒め方を教えていく、ほめ方をやってみせる、
と言っていた。
こどもに関する職業って、結局は親に関わる職業。
保育士の友人が「こどもを相手するより親を相手の仕事」と
言っていたけれど、
小児科にこどもを連れて行くようになり、
小児科医はこどもとの相性より親との相性だなと思ったとき、
これが保育士の友人が言っていたことか!と膝を打った。

親になってわかったことはいくつかあるけれど、
こどもは親の鏡だと思う。
学校の先生たちがいくらこどもに注意しようと親が同じなら同じ。
だから、まずは親の承認欲求を満たすとか
親を褒めて、親が褒められてうれしいことを学び、
こどもにもそうしよう、となるのが良い道順なのだろうと思う。
思うけれど、わかってはいるけれど、なかなかそんな機会もない。
三者の目に立つと、「いま頑張らなくても」というタイミングで
親は必死になっていたりする。
親の余裕のなさがこどもにも影響するのだろうなと
我が身を振り返って思う。