海外のパルたちと文通すると、最初の頃に聞かれるのは”宗教”。
「あなたの宗教は?」と聞かれる。
「一応、一般的な日本人と同じで仏教徒ですが、
仏教を意識するのはお葬式のときくらいです。」と答えている。
私のパルたちは基本的に宗教に熱心ではない人が多い。
「読書が趣味で、主に聖書を読んでいる。」という読書家もいるけれど
こちらに強要されない限りは仲良くできる。
アルジェリアやイラン、ドバイのパルたちは比較にならないほどに敬虔だけれど
それでも、一度も強要されたことも宗教を説かれたこともない。
「子どもが風邪ひいた。」と話すと、
「神のご加護を!」となるくらいだけれど、あれはもう挨拶になっている気がする。
祖母が怒るとよく言っていた、
「バチが当たるわよ!」っていうのと同じだろうと思う。
宗教には同じく熱心ではないフランスの元軍人パルからメールが来た。
彼女の甥っ子が骨肉腫で、かなり悪い状況らしい。
「私が敬虔な信者ではないことをあなたも知っているだろうけれど、
いまは祈りたい気分よ。」とメールにあった。
「まだたった15歳で、これからいろんなことが待っているのに
彼は病院にいて、私は何もできない。」と。
熱心な仏教徒ではない私も私が祈るときの言葉が念仏なのかお題目なのか
それでも、何かに手を合わせて祈りたくなった。
宗教にすがりたくなるのは、きっとこういうときなんだろうなぁ。