ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

カナダから怒り!

スペインのパルから怒りのメールが来た。

「日本には家族がいるし(私たちのこと)、韓国のKポップは好きよ。

でも、今日の教授の講義は我慢できなかったわ!」と。

何があったのかと聞くと、歴史の講義で日露戦争についてだったらしい。

「全面的に日本が悪い。そして、日本は韓国を植民地化した。」という

ロシアと韓国寄りの歴史観を韓国人教授からされた、と。

教授は事実だけを述べて、その後の解釈は学生に委ねるべきなのに、

国籍もいろいろ違う学生たちに韓国の歴史を伝えただけだわ!と

ひどくご立腹だった。

Kポップ好きなのに?と私には彼女の怒りもいまひとつわからなかったけれど、

海外文通をしていると、この手のことって、本当によくでてくる。

こういう歴史認識の話をしたことないパルって、いないんじゃないの?と

思ってしまうほどに、私のパルたちは歴史の話が好き。

歴史って、1つだとずっと思っていた。

1945年に第二次世界大戦が終了した、といった具合に。

違うんです!

どうして、第二次世界大戦が終了したかでも、アメリカと日本では認識が違うし、

第二次世界大戦がもたらしたものについても各国、本当にまちまちで

私たちが教えられてきた私たちの国の事情、文化、歴史が見え隠れする。

「中立に立つ」、これはもう不可能!と言いたくなるほどに。

だから、それは”歴史”ではなく、あなたの”解釈”だよ、と私は考えるようにしている。

年号と事実、それ以外は”解釈”できっと、後世の人が最も得意とする分野で

たった100年レベル後世の私たちは感情が入りすぎて語れない。

日露戦争、日本の私には”日本が世界の列強入り”というような学校で教わった

日本史レベルの認識しかないけれど、フィンランドのパルに語らせると

これはもうものすごい一大歴史事件になる。

ただ、日露戦争における日本の勝利とフィンランド独立という話ではなく、

「祖父母が住んでいた土地はいまだにロシア領なのよ!

フィンランドよ、あそこは!」

といった類で、歴史を語れる冷静さは彼女にもまだない。

私と同じ30代の彼女でこれなんだから、私たちより年齢が上の教授が

感情的に歴史を語っても、責めることはできないな、とも思う。

歴史の教授として、それはどうなんだ?と私も思ったけれど…。

歴史の授業では難民についてもそれぞれ意見を述べるように言われたようで、

一人の男子学生が「彼らはテロリストだから、一人もカナダに入れるべきではない。

イスラム教はテロリストを作る。」と言ったらしい。

もう絶句して、落ち込んで…とスペインのパルは言っていた。

「そこは落ち込むところではない。浅薄な知識を披露したことを教えてあげなくちゃ。」と

私は怒ってしまった。

そんな学生のスピーチもさえぎらなかったという教授、

それが意見の自由ってものだから?ヘイトスピーチと紙一重でも?と気になった。


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