ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

おすすめのエッセイ

香港の私より2つ下のパルに「おすすめのエッセイは?」と聞かれた。
おすすめのエッセイ…、
それは一般受けするもの?
それとも私の趣味に走っていい?

一般受けするエッセイストは、多分、さくらももことか…
から後が続かないので、私のおすすめを紹介することにした。

今日、読み終わってほやほやなのがこれ。
佐藤愛子
母が好きだった佐藤愛子、気づけば母よりファンになっていた。

 

九十歳。何がめでたい

九十歳。何がめでたい

 

 今回も佐藤愛子節炸裂で、死ぬ前に食べたいものは?と聞かれ、
そういえば、別れた夫と貧乏暮らしのときにコロッケの肉なしを作って、
イモッケって名前を付けて…と話して、
お涙ちょうだい的ないい話ができあがる。
素敵な話をちょうだいした、と喜ぶインタビューアーに
「イモッケなど、誰が食べたいと思うか!」と毒づく。
基本、怒ってる。
誰かに、何かに、社会に、90過ぎてこれだけ怒るのもすごいわ~と
そのエネルギーに感心するほど。
「かわいいおばあちゃんになりたい」と言っていた友人がいたけれど、
私は「雷ばあさんになりたい」と思う、佐藤愛子のような。

佐藤愛子とは対照的だけれども、エッセイストいうよりも
随筆家というほうが似合う、幸田文
彼女の文章を読むと、しゃきっと背筋が伸びて、
なんだかきちんとした生活を始めなければと思わされる。
まずは文机と着物…と形から入りたくなるけれど。

随筆も有名だけれど、彼女の小説も良質な時代劇を

観ているようで好き。

 

きもの (新潮文庫)

きもの (新潮文庫)

 

 
最後に、ほぼ全部、出版されたエッセイは読んだ!というほどに
お気に入りのエッセイストは群ようこ
ぼんやりしていて(ほめ言葉)、毒にも薬にもならず(ほめ言葉)、
間違えて読後感の悪い本を読んでしまったとき、
救急箱感覚で読むのは群ようこ
最新刊をまだ読んでいなかったことを知り、予約してしまった。

 

老いと収納 (角川文庫)

老いと収納 (角川文庫)

 

 

どれもこれも香港で翻訳されているのかどうか知らないけれど、

読みやすいハズ。

一応、エッセイのランキングでもチェックしておこうとAmazon

見てみたら、佐藤愛子の『九十歳。何がめでたい』が3位だった。

意外な順位にびっくり。