ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

お見舞いに行く


入院中の友人に「お見舞いに行っていい?」と直接、聞いてみた。
すっぴんを見られたくない、弱っているときは嫌だとか
おしゃべりの相手がほしいとかお見舞いへの感じ方は人それぞれ。
だから、直球で直接本人に聞いているんだから、
正直に言って~とラインで伝えたら、電話が来た。
言葉がでてこないときはあったけれど、
想像以上に元気そうな声を聞いただけで泣きそうになった。

週末に自宅に帰るから、自宅におしゃべりに来て~
ということだったので、最近、お気に入りのケーキ屋で
焼き菓子を買って行ってきた。

「これって、あそこの?ほら、あの丸い屋根の。」と聞かれ、
いや、そことは違うケーキ屋という話から、
あの丸い屋根のケーキ屋はなんていう名前だった?と聞かれた。
彼女以外に彼女の夫にお母さんと私もいて、
「アメンボ」
「コゴロウ」
ゲンゴロウ
「サンシロウ」
あれ、なんだっけ?とみんなで言い合っていると
「みんな高次機能障害?」と彼女に笑われてしまった。
まぁ、こそあど言葉で会話してしまう世代になったのよ、
「ほら、橋の横のあのケーキ屋」
「あぁ、あれね。」
「そう、あそこ。」で話が通じるもの。
店名なんて覚えてない…。

2週間眠っていて、起きたら高校生までの記憶で、
それがどんどんほかの記憶も増えてきて…なんて話を
へぇ~、ほぉ~と聞いてきた。
「なにか質問は?」と聞かれ、「はい!はい!」
彼女も彼女のご家族も一体、どんな質問を?と聞く中、
臨死体験は?!」と聞いた私。
爆笑された。
えっ、やっぱりそこは聞いておかないと。
川は見えたか?こっちに来るなとか言われたの?と思ったら、
「無やで!!」と。
そうか無か…三途の川以上に怖いな、無。

彼女が入院していると聞いてから、気になって鶴を折った。
千羽鶴を送られても迷惑だろうけれど、彼女の容体が気になる中、
無心に鶴を折ると穏やかになれた。
彼女のお見舞いに行くとき、「心配させて!!」と怒りと共に
鶴をぶちまけようと持参した。
「さすがメイ、大雑把に色がバラバラ…」と呆れられた。
えっ、そこ?
「しかも糸も通してないし、この中途半端な数…」と散々。
いやいや、気持ちでしょ、気持ち!
適当に鶴を折っていたつもりだったけれど、
並べるときれいに暖色系ばかり。暗い色は一切なかった。
「この大雑把さ、メイやわ~」と感心されたけれど、
そういうところはきっちり覚えていらっしゃるのね…。

とりあえず、生きててよかった。
今日は会えてよかったとお互いにペタペタとどこかの
バカップルのように相手を触りながらおしゃべりした。