ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

『ハリー・ウィンストンを探して』

頭が疲れた本の後は軽い本!と読み始めたのは
プラダを着た悪魔』の原作者の本、
ハリー・ウィンストンを探して』。
ハリー・ウィンストンって、高級ジュエリーの代名詞。
三十路目前の女性三人が人生の岐路を友達とある誓いを立て、
語りながら過ごす。 

ハリー・ウィンストンを探して (イソラ文庫)

ハリー・ウィンストンを探して (イソラ文庫)

 

 女3人、下ネタ満載、これは…”Sex and the City"が頭の中にちらつく。
あちらは4人でしたが、こっちは3人組。
SATC(Sex And The Cityの略)の上品なシャーロットが抜けただけで、
性に奔放なタイプ、クールなタイプ、それに男が切れないタイプ、
と各種取り揃えて物語はスタート。

521ページの長編なのに、読み終わると、
「…なにも残ってない?!」と驚愕するあっさり度。
Sex and the Cityと同じで次々に登場する男性たちと
そのひどさったら…。これは恋愛小説とは認めない!と言いたくなるほど、
「あら、素敵」な男性がいない。
「登場人物の男性が素敵ではない物語は恋愛小説ではない」と
大学のときの教授が言っていた。
「どっちにしようか、と二者択一を読者に迫るレベルが二人以上はいる」と。
「そのどっちにしようかしら~」とか
「私ならこっちを選ぶわ~」という男性が出てこない、一人も。
ある意味、すごいなぁ…と読み終わって感心した。
寧ろ、恋愛小説に見せかけて男性はいらないっていうアンチテーゼ?と
もう裏読みすらしてしまうほどに素敵な男性が出てこない。←しつこい。

しかも結末の無理やりなハッピーエンドっぷりに
あれ?これって、ハーレクイン小説だった?と
一瞬、本を確認してしまった。
ハヤカワ文庫でした。

でも、きっとこれは映画化したら、美しくておしゃれで
ドキドキハラハラもなく平和な2時間が過ぎそうな、
そんなお話。

『サムシング・ボロー』を読む女性編集者が出てきたり、
(プライベートな時間には低俗なお話も読むわよ!と
主役の一人に語らせていた) 

Something Borrowed: A Novel

Something Borrowed: A Novel

 

女友達と『グレイズ・アナトミー』を見たり、

 

 知ってる!読んでる!なものがあちこちに散らばっているけれど…
読者層は20代後半まで!
30過ぎた私が読むと、「へぇ~。元気だねぇ…」
という感想しかでなかった。