ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

『うちの子は字が書けない』

コミックエッセイを読んで泣いてしまった。
ディスレクシア(読み書き障害)の息子をもつママが

息子さんの学校生活等を書いている。
『うちの子は字が書けない』

うちの子は字が書けない (発達性読み書き障害の息子がいます)

うちの子は字が書けない (発達性読み書き障害の息子がいます)

 

 

ひらがなやカタカナがなかなか書けない息子を心配し、
学校の先生に相談するところから始まる本書。
学校の先生たちですら知られていない読み書き障害が
実は40人に3人だと本書で知り、驚く。
でも、私が小学生のときも本読みや朗読が苦手な子いたけれど
彼らももしかしたら…。

本書で繰り返し出てくるテーマ、
どこまで学校が対応してくれるか、合理的配慮をしてくれるか。
特別扱い、えこひいきと思わず、サポートをしてくれるか。
みなと同じことができないと劣等感に苛まれていく子どもを
想像するだけで涙がでてしまった。

知り合いのママさんは後天的に失語症になった。
失語症といっても、話す限りはほぼ普通通りで、
私はボケ役か?というほど、いつも彼女に突っ込まれる。
しかし、学校、病院、役所、子供会で
うまく言えなくなったり、ふさわしくない物言いをしてしまった、
と彼女が落ち込む様子も何度も見てきた。
その度に「もっとみんながサポートしようよ!!」と
私が悔し泣きしそうになりながら怒り、
「まぁ、落ち着け。」と彼女になだめられる。

相手が彼女の失語症にどう対応すればよいのかわからず
お互いに空回りしていると思うこともあるけれど
ほとんどの場合が「個別対応できない」というような
無味無臭の返答だったりする。
ちょっと融通を効かせるだけで、みんなが気持ちよく過ごせることも
いっぱいあるよ、と彼女の自己肯定感が下がっていくのを
見ていると思う。
みんな苦手なことがあるんだから、それぞれ苦手分野を
サポートしてもらうということにすれば、だれも特別扱いにならない、
と本書に書いてあるけれど、本当にそうだと思う。