ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

ディスレクシア

ディスレクシアって、知ってる?」と日本のママ友たちに聞いたことがある。
教育に熱心なママさん、病気に詳しいママ、保育士のママや
習い事の先生のママさん等々…。
「あぁ~!ディスレクシアね。」という人は一人もいなかった。
「なにそれ?」とみんなが聞き、やっぱりあまり認知度が高くないのだなぁと
改めて思った。

ディスレクシア、dyslexia.
読字障害、読み書き障害と呼ばれ、LD(学習障害)の一種。
紙の文字が動いていたり重なって見えるが
タブレット学習や音声学習では文字が読める人もいるらしい。

私が初めてディスレクシアを知ったとき、小学生のときを思い出した。
クラスに一人は教科書の朗読がものすごく苦手な子がいたな~と。
漢字が読めないのかと思ったら、ひらがなも読めず、
隣の席になったときは、こそっと数文字先を小さい声で教えていたけれど
その場限りの助けではなく、
あのこにはもっと違う支援がいったのだろうなぁ、と。

そんなことを思い出したのは末っ子の次郎の1年生最後の参観日。
ひらがなをマス目に書くことに苦戦している子がいた。
一年生の国語ノートには縦横に十字の点線が入っている。
手本があっても、どこのマスに書こうかと悩んでいる様子を見て、
「ん?」と思ってしまった。
日本でディスレクシアを知っている小学校の先生って、どのくらいいて
そういう児童への対応を得意とする先生がどのくらいいるのだろうか。
各小学校に一人は発達障害の専門家のような先生がいる!
という状況にはほど遠い、ということはこどもたちの小学校を見ていて感じる。
そんな話を日本在住で日本の学校で働くアメリカ人のパルにした。

I'm surprised many teachers ignore students with LD problems.
(多くの先生がLD(学習障害)を抱える生徒を無視することに驚かされている)

アメリカでは、学校とカウンセラーがIEP(Indivisual Education Plan:個別学習計画)を
作り、伝統的なクラスや教室では困難がある生徒たちを教育する。
困難を抱えたまま置き去りにされている日本の生徒たちを見ていると
日本の教育について、時々とても心配になる、と書かれていた。

アメリカの別のパルの息子君は身体的、言語的な発達に問題があり、
特別な教育を受けていた。
(パル自身が”special education”と書いていたので)
しかし、昨日のparent/teacher conference(先生との面談)で、
Beginning next school year, he will be an ordinary student!
(来年度の初めからは、普通学級になるの!!)
と決まったらしい。
とても熱心で模範的な良い児童ですよ、と先生に言われ、
パルは泣いてしまった…と。
自分の子どもが特別な教育が必要だとわかったとき、
彼女は「ほっとした」と言っていた。
太郎や次郎が周期性発熱と診断されたときに私がほっとしたのと同じで、
「私の育て方のせいじゃないのね!」という安堵。
支援が必要で、どのような支援が有効かわかりつつあるいま、
その特別な教育を受けるまでよ!と彼女は語っていた。

ディスレクシアが広く認知され、いろんな方法で同程度の教育を
受けることが当然になってほしい。

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