ヒトラーが2014年のドイツに戻ってきたら…という映画。
Amazonプライムの紹介によると、
「この映画、笑うと危険。世界中で売れまくり!
ベストセラー小説を映画化!ヒトラーが現代にタイムスリップし、
人気芸人に?!
ギャップに笑い、まっすぐな情熱に惹かれ、
正気と狂気の一線を見失う、
世にも危険なコメディ!」
この紹介文を書いた人が一番のヒトラーファン?と思うほど、
この映画、笑えない。
観始めて30分ほどで、これはコメディ?
どこで笑うの?
全く笑えないけれど…と気づく。
父が戦争ものが好きだったので、ヒトラーの人生も知っているし、
彼にいた愛人の存在も知っている。
あぁ、これって、あのエピソードを踏襲?なんていう場面が
映画の中にも散らばめられている。
ヒトラーの愛人秘書を想起させる女性も登場する。
そして、現実のドイツ人政治家もでてくる!
実在の政治家が登場していることもあれば、
俳優もいて…
映画の中にでてくる一般人もたくさんいるそうで…
虚実ないまぜの世界観で、本当にどこまで本当かわからなくなってくる。
日本人の私ですら。
そして、なにがこわいって、どこから一般人の本音でどれが俳優なのか
日本人の私にはわからないところ。
外国人排斥を訴える人たちとヒトラーの時代が重なりすぎること。
そして、救いのない結末…。
全然、コメディではなかった。
社会派の政治映画でした。
現代の社会情勢を語ることは難しいけれど、
それ以上に第二次世界大戦を語ることもむずかしい。
流されていく大衆心理がただただ怖い。