ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

求めるもの

アメリカで飛び級をした子のドキュメンタリーかなにかを
以前見たときに印象に残っているのは、
その子のお母さんが娘に勉強を教えられるように自分自身も勉強していた、
というところ。
私もそういう親でありたいと思ってきた。
我が家では高校までの勉強に対応できる!と自負していた。
ええ、全部、過去形。

「プロの力を借りよう…」と夫と白旗を挙げた。
その科目は、やっぱり…化学。
花子が「間違えた問題の解説がわからない」と言った夜、
花子が寝てから私も夫と勉強しましたとも!
飛び級した子の親のように。

まずは単語の意味がわからないから、「これ、日本語?」と突っ込みつつ、
単語の意味を調べる。日本語なのに!
単語の意味が理解できたら、その単元を参考書で読む。
なんとなーく分かった気がしないでもないけれど、
選択問題の場合は、どうしてそれが不適切かを説明できるように
ネットや参考書、教科書に資料集と総動員して…わかったり、
わからなかったり。
1問の解説を理解するのに30分近くかかった日には
試合終了の笛が聞こえた。
「俺らを花子が越えたってことや。」
「越えられちゃったね…。」とお互いに健闘を褒めたたえた。
実際は、すごいのはそんな両親の中でそのレベルまで達した
中学生の花子で、私たちではないのだけれど。

それからは早かった。
まずはオンライン家庭教師で化学を教えてくれそうな
先生をいくつかのサイトで探し…たものの、
いまひとつピンとくる先生に出会えなかったので、今度は近くで。
そして、見つけた。
大手予備校・・・の向かいの個人塾。
「どこからあの塾へたどり着いたの?」と夫に驚かれたローカルさ。

高校生を対象に化学を教えているというので、「中学生でもいいですか?」
と電話で花子の学習歴を簡単に答え、
「高校化学についてこれているみたいなので、いいですよ。」と
言ってもらった。
一度、体験に来てくださいということで週末に花子、初の塾!

大手の塾で講師経験もある花子の中学校の先生が
「塾にくれば成績が上がるわけではない!」
「塾に何を求めるかを考えないと意味がない」等、よく言うらしい。
確かに、塾に何を求めるかは大切。

化学グランプリの過去問を余裕で解いて満点とれる人に
先生をしていただきたい!とは思うけれど、
それは第一条件でも前提条件でもない。

できる人と教えることがうまい人はまた別だと私も夫も知っている。
まずは、花子と相性が良い先生であることが第一条件。
化学グランプリの過去問を余裕で解く…は無理でも、
基礎知識を花子に教えることができて、花子の質問に答えれる先生。
その場で答えがわからなくても、「次回までに調べておく」と答えてくれたり、
花子と一緒に学ぶ姿勢をもってくれる先生がいい。

私が中高と学んでいた英語の先生、訳を間違えることも多々あったけれど、
「メイちゃん、この参考書は頼りになるのよ。」と
一緒に参考書を読んだり、海外ドラマとか海外映画とか邦画とか
イケメン俳優とか…8割、おしゃべりだったけれど…
ただ一言、”相性が良かった”、話が合った。
親とも学校の先生とも友達とも違う視点をもつ人で、面白かったので、
どうせ塾に行くのなら、花子にもそういう人に出会ってほしい。

理系院卒のマキさんにすら、「これ…理系の大学生でも解けない人
多いと思うよ。」と言わしめた化学グランプリ過去問。
塾の体験時には「これを解きたいんです!」と持参予定。

花子が初めて塾に体験に行くわ!とママ友やピアノの先生に話すと、
「花子ちゃんが塾?」
「話を聞くかな?」
「サボってそう」と散々な言われようだったけれど、
習う教科は化学です、と言うと、
「絶対に行くね!」と、みんなから言われた。
どんな体験になるのかとても楽しみ。
当の花子はまだ初の塾の体験が待ち受けていることを知らないけれど。