ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

いつまでも若者

 大学時代の友人たちと退官する指導してもらった教授に
なにかを贈ろうという話になった。
不思議なもので、大学時代の友人と話をすると大学生の気分に
一瞬でなる。
中学時代や高校時代の友人とは卒業後も会うことが何度かあるけれど
大学時代の友人とは卒業を最後に会ったことは1度くらい。
私だけでなく、大学時代の友人たちも同じようで、
会話をしていたら、大学生に戻る。

数日前も大学時代の一番の仲良しだった友人からラインがきた。
彼女は私より8つほど年上で、朝鮮族の中国人。
つい電話になり話してしまう。
最初は中国語で…というのがお決まりで、
その内、わからない単語だらけになってきて
「もう限界。日本語で!」とギブアップする。
「メイメイ、中国語レベル落ちたわよ。」と言われるのもいつものこと。

大学時代は彼女の友人たちの輪に入れてもらい、
中国語にどっぷりだった。
「メイメイ、半日、中国語しか聞いてないし、話してないね!」と
彼女に笑われるような、ここ日本ですよね?…というくらいに
中国人にまみれて生活していた時代と、
たまーに電話で中国語話す今ではレベル維持なんて無理よ!
彼女たちの中で一番の貧乏学生は私で、
「今日はメイメイに私がおごってあげる!」とよくランチを
いろんなお姉さんたちにおごってもらった。
いや、友達だから、そういうのはいい、と断ると
私よりみんな4つ5つ上かそれ以上だったので
「年長者の言うことは素直に聞くこと。」とよく言われた。

教授へ贈り物をするという話のときも、
「メイメイはメッセージだけでいい。お金はいいよ。」と言われた。
いや、私も当然、出すわよ!と話すと、
「若者は年長者の言うことは聞きなさい。」と言われた。
無茶苦茶、久しぶりに聞いた。
とても懐かしくなったのは、大学時代、本当に毎日のように
なにかとあると割り勘で!と主張した私によく彼女が言っていた。
「私が年上!私の言うことを聞きなさい!」と茶目っ気たっぷりに。

いや、もう私は若者ではないんだけれどね…と話すと、
「メイメイはいつまでも私たちの中では一番年下だからね!」と
返ってきた。
そして年下の若者の私に託された任務は、
「あの頑固者をどうにかして。」と友人の一人にメッセージを書かせること。
それ、一番、大変な仕事の気がする…。