ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

ポスクロの一期一会

私が出したポスクロの一枚、
36年の間、人生をともにした夫を4年前に亡くしたオランダの女性。
「夫は勇敢にガンに立ち向かった。夫が亡くなってから
その状況や一人の人生に慣れるまでに数年かかった。」
とポスクロの自己紹介文に書かれていた。

そんな彼女に私はなんて書けばいいのだろう。
「読書とチョコが好きで…」なんて、いつも書いているような
軽い自己紹介は書けない。
しかし、はがき半分のスペースにどれだけのことを
彼女に嫌な思いをさせることなく、私の思いをきちんと
伝えることができるのだろうかと悩んだ。
ハガキを封筒に入れて、便せんで書こうかとも考えたけれど、
そういう濃密な付き合いは求めていないかもしれない、と
ハガキでさらっと書くことにした。

私は夫と知り合って、20年を超えた。
それでもまだ20年。彼女の結婚生活36年の長さと
いることが当然だった人がいなくなるさみしさは
想像できないほどです、というようなことを書いた。

彼女がカードを登録するときにメッセージを長文で
書いてくれていた。

I'm not sad any more by the loss of my husband,
I'm just grateful that I've had him in my life.
(夫の喪失をもう悲しんでいないのよ、
ただ彼が私の人生にいたことに感謝しているわ。)
And when I see our son I see a bit of my husband:
that's great!
(それに、私が息子に会うとき、私は息子に夫を見るの、
それって、すばらしいわ。)

夫の面影を持つ息子を見るたびに夫を思い出し、
人生を一緒に過ごせたことを感謝する。
そして、彼女の人生は続く。
ポスクロでの一期一会、感慨深い。