ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

自学のススメ

 数日前から、中2の花子の化学がますます親の私たちに
わからない問題が再燃していた。
大学で学んだ私たち(文系)では、わからない。
理科の教員免許ももっているという花子の担任に花子は
化学グランプリの過去問の質問をしたら「わからない」と
いわれたらしい。
えっ、先生がわからないの?そういうものなの?と元高校の
化学教諭の友人に聞くと、
「それは専門が違ったのでは?」と言われた。

化学の質問は中学校の理科の先生にしたら?と今まで安易に
考えていたけれど、そうもいかないレベルなのか。
(過去問の内容すべてが…というわけではもちろんない。)

そういうとき、どうするか。
そのレベルまでいけているなら、自分で進んでもらうしかない。
「さぁ、ご自由に!」と言っても、そこはまだ中学生なので
「何から手を付けていいのかわからない。
何をすればいいのかわからない。」と言う。
化学に門外漢な両親も同じですが。
こういうときは…と私が思った答えと夫が思った答えが同じだった。
「本を読みなさい!」

いまは便利な時代になったと思う。
有機化学って、なに?というレベルの私がネットを使えば
高校の化学教科書のどれが採用されているかもわかるし、
大学で使われている有機化学の初学者用の教科書も知ることができる。
この大学ではこれを教科書に使い、前期はこういうシラバスで…
までネットでわかる。

ということで、花子には『マクマリー有機化学』よりも
懇切丁寧で、かつ、より高みへと導いてくれるだろう本を購入。
参考にしたのは理学部の学生や院生たち、
化学専攻だったであろう研究者たちのブログ。
数多くそれらのブログを読んでいるうちに、
有名どころの数冊がわかってきた。

ピアノでいえば、バイエル→ブルグミュラーソナチネソナタ
王道の教本だけれどもバイエルを使わなかった人もいれば、
ハノンやチェルニーをしない人もいる、というように本はたくさんあっても
王道はやっぱりそこに存在するのだなと思うほど
同じような教科書や本で学んでいるんだなと思った。

「本より誰かに教えてもらうほうがわかりやすいよ。」と
元高校化学教諭の友人に言われた。
兼好法師ではないけれど、「少しのことにも先達はあらまほしきことなり」
なのはわかっている。
躓きやすいポイントを教えてくれたり、わからないときには
詳細に教示してくれたり…。
でも、周囲にいないときは?
教えてくれる誰かが現れるまで、ぼーっと待つ?
ひたすらそこで足踏みする?
残念ながら、そういう環境にないときにはやっぱり”本”が
素晴らしい師や先導者になってくれると思う。
本を読んでわかることばかりではないだろうけれど、
漠然とわからないというのではなく、わからないポイントを明確に
することはできる。
「この単元のここがわからない!」とわかれば、
化学の塾の先生にも聞けるし、化学専攻した私の友人たちにも
質問できる。もちろん、ネットにはたくさんの解説者がいて、
いろんな人が動画やブログで解説をしている。
私が学生時代だった数倍、自学、独学しやすい環境にあると思う。

花子の化学レベルを夫や私が推し量ることは最早できない。
わかることは、私や夫より化学の知識がすでにあること。
興味津々で「有機化学が楽しい」と思っていること、
「本当に化学が花子ちゃんは好きみたいで。」と
化学の塾の先生に呆れられるほどだということ。
興味のある分野を学年や年齢に関係なくどんどん進んでほしい。