ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

カウンセラー


人間、切羽詰まるとなにをするのかわからない。
私もよほど切羽詰まっていたのだろうと思う。
いまとなっては、「そこまで?」と自分の行動が謎だけれど。

先週、教育相談センターに電話した。
なぜ?といろんな人に聞かれたけれど、
正直、いまとなっては自分でもよくわからない。

電話をかける数日前に、中2の花子が言った。
「社会の先生に、2日前も発熱で欠席したことを聞かれた。
”その発熱頻度はストレスからくるものか?”と。」
社会科の先生、担任でもなければ、花子の話にでてくる
信頼された先生なわけでもない(そんな先生はいないけれど)、
それなのに、なんだ?!その直球ストレート!?とびっくり。
それで、花子はどう思ったの?と聞くと、
「さっさと次の授業の準備すれば?と思った。」と
意にも介してなさそうだった。

でも、蓄積していたストレスがその一言で暴発した、私の。
何を根拠にその質問をしたのか?
その質問への回答も含めて誰かと話し、親への報告…
といったこともなく、思い付きで質問しただけ?
発熱の根拠はストレスで、親からのプレッシャーって?
(勉強へのプレッシャーでは?と以前、
うら若き担任に言われたことがある。)

花子に「勉強のプレッシャーで発熱ってあると思う?」と聞くと、
私を一瞥し、「そんなこと言うのは体が無駄に丈夫な人よ。
悪いけれど、ちょっとしたウイルスもすべてもらうのよ!」と
ご本人はご立腹だった。

末っ子が周期性発熱と診断され、家族も同じだろうと
花子や太郎の発熱頻度から小児科医(周期性発熱の専門医!)に
いわれていることを学校には伝えてあるけれど
コロナで発熱はすべて出席停止の今年度ですら加味されず…。
夫に愚痴っても夫の答えもわかっているし、
友人たちの答えもわかっているし、別の人のアドバイスがほしい!
と教育相談センターに電話した。

臨床心理士か心理認定士が対応する教育相談センターなら
私の話を聞き、私の感情の整理を手伝ってくれて
進む方向を一緒に模索してくれるのだろう、
と思って電話した。
答えを先に言うならば、全く参考にはならなかったし、
”私の感情の整理”も”一緒に模索”などもなかった。
「あぁ~、それはお母さん、学校に言わなくちゃ。
お母さんが動いて!お母さんが説明しなくちゃ!
お母さんが先頭よ!」と。
教育相談センターに電話って、私が動いた結果では?
私が動いているじゃん!話、聞いてたか?となった。
知らない人のアドバイスを聞くと思う?
まず信頼を得ることが最初でしょ?
小さなステップを褒めるんじゃないのか?
本当にあなたは心理学の専門家か?と聞きたくなる人からの
アドバイスとしては「教頭先生に相談する」だった。
診断書なんていらないから、資料を用意して、と。
診断書なしの資料で学校が動く?
役所も学校も公的書類大好きなのに?
教頭先生が理解してくれない人だったとき、
デメリット大きすぎない?と謎だらけだった。

それをいつものようにロンドンやインディアナ州のパルに
愚痴ったら、返ってきたのは
”So frustrating.”(ストレス溜まるわね)

周期性発熱があまり認知度が高くないことも大きいとは思う。
かかりつけの小児科医も周期性発熱には懐疑的で
「あそこの先生は専門だからそう診断したんだろうけれど…」
と診断を受けたことを話した時も言っていた。
そんな話もロンドンのパルにすると

”It is one of those hard to diagnose illnesses,
like chronic fatigue syndrome.
People used to think that was all made up."
(それは慢性疲労性症候群と同じような診断の難しい
病気ね。人々はでっち上げだと以前は思っていたような)

発熱の頻度、花子は1月に38度前後3日を2回だした。
最後は月末の週末。初の模試!のハズが38度で欠席に。
さすがに38度では登校できない。
それでも、登校しなければ平常点が下がり、
内申点が下がり、高校受験に影響する。
「学校なんて健康の前にはくそくらえ!」と思っているのに
欠席の日数を気にする、そういう私自身にも嫌気がさしている、
そんな話をインディアナ州のパルにした。

I know you feel like no one can know how this feels
but please know there is at least one family who does,
mine, and who is hear to listen to you
when you need a shoulder to cry on.
I will always be here for you.
(あなたが誰もわかってくれないと思う気持ちはわかるわよ、
でも少なくとも我が家は、私はあなたの話を聞くわよ。
あなたが泣くための肩を貸してほしいときも
いつでもいるわよ。)

Many days he is so weak and sick and it is a day to day
struggle that the school has shown little sympathy for.
They were understanding at first but because
this isn't going away quick enough for them,
it is annoying to them. I think they need to realize that
chronic illnesses means forever!
It isn't going to go away or get better!
(幾日も息子も病気のとき、日々もがいていたとき、
学校は息子に同情してくれていた。学校も最初は理解していたけれど
それもすぐになくなったわ。学校も迷惑していた。
学校は慢性的な病気は永遠になくならないことに
気づく必要があるわ。なくなることも、
よくなることもないのよ!)

My advice is to take a few days,
maybe more, think about it all and
see what might be the best way to go
about dealing with it and what would be
the most beneficial next step.
(私の助言は、数日、もしくはもっと時間をとって、
最善な道はなんだろうか、最もメリットがある
次のステップはなんだろうかと考えること。)

やっぱりアドバイスをするときには、話を聞き、
共感を示し、それから道筋を考えるように提案すること。
すっ飛ばして提案だけしても、それは聞く気にもなれない。

ロンドンのパルもインディアナ州のパルも日本の友人たちも、
「うん、うん」とひたすら私の話を忍耐強く聞いてくれた。
そして、だれ一人、「こうするといいわ!」と言わなかった。
私の友人、みんな立派なカウンセラーだなと改めて思った。
私にカウンセラーは向いてないけれど、と話すとみんな笑っていた。
いや、そこは否定するところでしょうが。
正直者が多くて困る…。