ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

『文豪たちのずるい謝罪文』

引越しをして、そろそろ2週間。
「美人は三日で飽きる」という言葉の意味がよくわかるようになった。
「広い家も3日で慣れる」。
ものが大体、どこにあるのかもわかってきて、
家族の過ごし方もかなり固定されてきた。

1階の客間として使う予定だった6畳を私が自室のように
ものを広げてくつろいでしまうようになるとは想定外だったけれど。
しかし、これにも理由があって、和室というのは
こうもゴロゴロとしやすいものかと久しぶりの和室を堪能。
掘りごたつのある和室で、座っていろいろもできるのに
気づくと寝転がる…。

そして読書…。
積読本もあちこちにあったようで、引っ越し屋さんに
あちこちで収納されていた。
前の家にあったように箱詰めされているため(らくらくパック利用)
前の家で、いかに無秩序に私が置いていたか…というのを
あちこちの棚で本を見かけるたびに思う。
そんな積読本を棚にまとめ、読んだのは
『文豪たちのずるい謝罪文』

文豪たちのずるい謝罪文

知っている~!という有名な話もあれば、知らなかった話も。
日本文学的な解説があるのかと思えば、時代背景程度で
どちらかというと漢字や言葉選びの解説が主流で、
「へぇ」「ほぉ」と新しく知ったことばかりだった。
作家たちの言葉選びに、「いや、さすが」とうなったり、
「借金は智慧だね」(by 斎藤緑雨)とはもう名言。
勝手に居候して、出前取って、「君、払ってくれたまえ」の
一言で夏目漱石宅を去る正岡子規、それを笑える夏目漱石
友情にうらやましくなったり、
「ふさ子さんはなぜこんなにいい女体なのですか。
何ともいへない、いい女体なのですか。」(by 斎藤茂吉
という直接的すぎる文章に眩暈がしたり、
とにもかくにも忙しい。
皆さん、感情の露出が素直で激しくて…ストレスないでしょ!と
言いたくなる読後感。

でも、他人に薦めるほどに面白かった?と聞かれると、
「いや…」と思ってしまったり。★3.5くらいで。
この後に読んだ中谷美紀のエッセイ、

オーストリア滞在記 (幻冬舎文庫)

ドイツ語学習奮闘記かと思いきや、日記風…というより本当に日記?!で
半分で挫折。面白くなくて読めない…。

文豪たちの日記も大半は面白くないけれど、
その中で面白いものをみつけるために読んだであろう多くの人たち、
すごいなぁ…と感心した。