家の住み替えというなかなかできない体験をした。
家を買うこと自体は住み替えなので2度目だったけれど
家を売るということは初めてで、なにもかもが新しく
右往左往した気がする。
住み替えは先に家を売るか、先に買ってそれから売るか。
多分、ほとんどの人は先に家を売り、
そのお金を購入費用に充てる。
我が家はその逆をいった。
まずは買って引っ越し、それから売ることにした。
売れるの大体いつ頃ですか？と不動産屋に聞くと、
1年以内くらいが多いです、と言われた。
家を売却する前にしたことがある。
業者を入れて、プロの清掃をした。
私自身が何件か中古物件を内覧したとき、汚い（失礼）家は
リフォームを考えるため、リフォーム費用を上乗せして…と
購入時に出せる金額を下げてしまうなぁと思った。
逆に築年数が古くてもきれいな物件は値段が高くても納得できた。
清掃業者の清掃代、5万円でした…。
でも、清掃を入れて家の価値を上げる！と、ここは投資。
業者の清掃が終わってから、不動産の一括査定をお願いした。
４社に査定してもらったけれど、
「これ、リフォームなしでいけますね！」と言われた。
プロの清掃業者のおかげです…。
中古物件の一括査定、価格の幅が結構大きかった。
リフォームや修繕をしながら大切にしてきた家を低く査定した業者は
もちろんパス。かなりの大手だったけれど。
それ以外の3社は概ね、同じ金額を提案してきた。
夫が想定していた金額だった。
結果として、家を買ったときにお世話になった不動産屋で
売却もお願いすることにした。
夫とその不動産屋の希望価格は同じ。
ただ、不動産屋が周辺の実売価格を調べると、希望価格は2割ほど高め。
十数年前に大規模リフォームしたので、
設備が新しいため、そのくらいの価格でもいけるのでは？と
夫と不動産屋さんは言い、私に希望価格を聞いてきた。
私の希望価格…私が買うなら…の価格は、これ！と私が出したのは
その金額よりもさらに2割増し。
夫も不動産屋さんも、「それはちょっと…」と言っていたけれど
売れなければ値下げするのだから、まずはこれで様子見て！と
あくまでも強気。
そして始まった売却活動！いまどきはネットに載る！
ネットの不動産広告で築年数が経った物件に必ず書かれている文句、
「室内、丁寧にお使いです。」書かれなかった！！
清掃業者まで入れているんだから、あの一文、書いてよ！と
担当者に言うわ！と息巻いていたら…それどころではなかった。
「お客様を明日、物件紹介します」というメールが不動産屋から来た！
ネットに載せて1週間以内！
家族総動員で前日に窓を開けて空気の入れ替え、
クイックルワイパー（住んでないのに真っ黒になる謎！）、
掃除機かけて
壁も拭き、草抜き、最後はユーカリスプレーをシュッ…
までが3時間。家族5人で3時間…。
毎週末、家の大掃除と草抜き…住んでいた時よりきれいなのでは？と
思ったり、
「児童労働搾取やで！」と小5の次郎に言われ、
「搾取って漢字で書けるようになってから言って。」と
言い返したりしながら、大掃除を3回した。
3週間で4人のお客さんが見に来て、私の価格設定、
あながち間違えていなかったかも！と自信を深めていたころ、
不動産屋さんが「ちょっと寄ってもいいですか。」と。
…ついに気に入って前向きに検討中のお客さんからの値引き交渉か？
と、夫とドキドキしながら不動産屋さんと向き合った。
渡されたのは一枚の紙。
「不動産申込書」
…これって、もしかして、もしかして、申込書？！
（契約します！という意思表示のとても重要な紙。
これを出した人から先着順に契約する権利をもつ）
「ただ、値引きを少々…」と、ほんの少しだけ値引き。
これだけしか値引かず？と驚くほど少々。
ということで、我が家の物件は売れた！
ローン審査で流れて…なんてことにもならない。
現金一括で購入するらしい。
不動産屋さんに言われた。
「正直、奥さんの価格設定は高めだと思っていたのですが、
想像以上に反響があって…」と。
「僕もこの価格では売れないと思ってた…」と夫が言い、
私の鼻はピノキオ状態。
「それ以上言うと、妻がドヤりますよ。」と夫が不動産屋さんに
言ったけれど、
「いや、この価格でこれだけ反響があって、1か月で売れて…
奥さん、ドヤれますよ。」と不動産屋さんに太鼓判を押してもらったので、
ますます鼻が高くなる！
家が売れて、手付金も、、数日以内に入ってくる！
今日はご馳走だー！冷蔵庫の中を大放出するわ！という日の夕飯、
漬物を4種類出した！
「・・・これ、ご馳走？」と、こどもたちが絶句していた。
買主さんはリフォームをして間取りを変えるらしい。
気に入って、大切に住んできた家をまた誰かが使ってくれることになり
ほっとしたし、嬉しい。
