ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

価値を作り出す


夏期講習の宿題の量がすごい。
どのくらいすごいかというと、毎日帰宅してから
5時間以上していて終わらない。
夜も12時半までやって、終わらないから朝5時起きでやっている…。
宿題が終わっても小テストに備えての勉強が必要で…と
勉強が終わらない。
難易度はそれほど高くないけれど、とにかく量が多い…気がする。
Z会の難易度ほどではないものの、公立中学校よりは
やっぱり難易度は上らしい。
「学校でやった授業をまた復習として授業するんでしょ?」と
かったるそうに夏期講習前は語っていた中3の花子、
初日の感想は「無茶苦茶、面白かった!」と。

さすがの大手塾はレベル別クラス分けをし、
花子はなんとか一番上のクラス。
その結果、毎回の小テストで2問以上間違えれば基準点に達しない、
という厳しい世界らしい。
初日にある科目の小テストで満点をクラスで一人とったらしく、
「目立っちゃったわ。」と嬉しそうだった。
ちなみに科目は?と聞くと、「社会」。
まさかの一番の苦手科目で?
花子が最高得点って、その塾の上位クラスは大丈夫か?と
ちょっと心配になったけれど、
翌日からは、波瀾の日々を過ごしている。
数学と英語でクラス最高得点を取った日、「勧誘されちゃってさ~」と
うれしそうに帰ってきた。
本人はテストの点数が微妙で勧誘されないかも?!と
不安になっていたらしい。

夏期講習からお世話になっている塾ではあるけれど、
「さすが!!」と感心したことがある。
細かいノートチェックだとか宿題の量だとか
先生の対応…とかもさすが大手塾!なのだけれども、
やる気のさせ方がうまい!
最初にその話を花子に聞いたときは、トヨタ方式を思い出した。

以前、海外にあるトヨタの工場のドキュメンタリーかなにかで見た。
ふつうの社員には白い帽子、リーダーになると色の違う帽子になる。
その昇進帽子を盛大にお祝いして渡す様子が流れた。
受け取った人もすごくうれしそうで、ますます頑張る!と
意気込んでいた。
その映像の衝撃ったら、なかった。
白帽子が黄色(色は不明)になっただけですけど?
その染色しただけのお金かかってない帽子に、そんなにやる気でるの?
みんなお金ではないもので動くのか!と
資本主義社会でありうるのか?と呆然とした。
しかも、その帽子、売りものになるようなデザインでもなく、
材質もきっと至って普通。
トヨタの中でのみ価値や意味がある…
そんな帽子を目指して頑張れるって、すごい世界だわ~と。

花子の学んでいる塾では、それが”席順”になっている。
毎日ある5科目の小テストの合計点で1位から5位まで
前列に座るらしい。
それを聞いた瞬間、「上位なのに、最前列ってなんの罰ゲーム?」と
私はつい思ってしまったけれど、花子は
「私も明日こそは、あそこに座るから!!」と息巻いていた。
あまりにも座りたそうにするので、
最前列は社長椅子とかクッションがあるとか、リクライニングが
気持ちいいとかなにかあるの?と聞くと、
至って普通の椅子らしい。ほかの列にある椅子と全く同じ。
ふつうは誰も座りたがらない最前列をあえて上位にのみ
許可された席にする。
お金は一切かからず、やる気にさせるって…
その手腕、すごいわ~と、ただただ感心した。

そのほかにも最上位クラスという選民思考をくすぐる言葉をかけ、
「最上位クラスは、基本問題は解かなくていい」という飴もあれば、
「他のクラスには追随を許すな!」という鞭で勉強にと駆り立てる。
いや、すごいな…。
あまりにも勉強をやってくるのが”当然”なクラスで、
英単語テストをしてもほぼ9割が満点を取る…。
残りの1割も1つミスっただけなのに、「痛々しい」と
夏期講習から参加の花子が思うほどの空気らしい。
そんなクラスいやだ…と私は思うけれど。

飴と鞭の与え方とか勉強して当然の空気とか、
そのバランスのうまさに花子から話を聞くたびに感心してしまう。