なんとなく、ぼんやりと理解している単語というものが
外国語には往々にしてあると思う。
きっちり日本語に英語を直している人は少数派で、
段々と英語は英語のまま聞いて把握してしまうので、
それをいざ日本語で伝えようとすると、ルー語になったり、
日本語が出てこなくなったり…。
そんななんとなーく雰囲気がわかった気になっていた単語、
私にとってはfancyだった。
ロンドンのパルが使うときのfancyは、
「あら素敵」みたいな感覚も多く、イギリス英語の
lovelyに近い感覚?
ちょっと高価なものにもfancyとよく聞く気がする。
一方、アメリカ英語でfancy dressといえば正装で、
日本の文房具屋にはファンシーショップという。
日本の文房具屋のファンシーって、パステルカラーのきらきら、
みたいな感覚なのかしら?と思っていたら、
中学生の娘に聞かれた。
「fancyって、何?」と直球で。
それ、私もよくわからないまま数年もごもご…なわけにもいかず、
重い腰を上げて、聞いてみることにした。
ちょうどその数日後に会ったアイルランド人の男性に
ファンシーって、なに?と聞いたところ、
「あの本とかfancyだよね!」と言われたのは
ロンドンのパルが贈ってくれたピーターパン。
彼の説明ではコスプレなどの衣装って、fancyだとか。
凝ったものってこと?
限定ものの装飾が施されたピーターパンの本なので、
高価なハズ、ということで、fancyは高価っていうこと?と聞くと、
fancyには”want"の意味で使うなんていうことを教えてくれる。
そんなfancyの使い方まで知り、
ますますfancyで路頭に迷う。
ロンドンのパルにかくかくしかじかで、fancyに悩み中だと話し、
結局、fancyって、なんなの?!
高価ってこと?
派手ってこと?
fancyって、special(特別)という意味合いが大きいと思うわ、
とロンドンのパルは説明してくれた。
装飾されたもの、凝ったものがfancyというよりも、
そういう特別なものって、シンプルなものより高いわよね。
そこからfancyに高価なものっていう意味が加わっているのでは?
lovelyはいろいろなときに使えるけれど、
lovelyは、あなたが素敵!と思うものに使い、
fancyはあなたが素敵だと思わなくても使えるわよ、と。
付け足すなら、lovelyには皮肉が入ることもあるわよ、
ということだった。
lovelyとinterestingは、しばしば…いや、かなりの頻度で
皮肉が入るのはイギリス人あるあるな気がする。
私の中でfancyがやっとわかった!