ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

「人間として」

最近の学校では制服のジェンダーレス化が進んでいるように思う。
周囲の学校でも制服がセーラー服からブレザーに
数年後にはなったり、
女子もズボンの制服が選択できたり、
制服を式典のときのみ着るようにしようという流れもある。
制服で高校を選んだ子も娘の周囲にはいるけれど、
私も、春から高校生の花子も制服にこだわりはなかったので
制服の変化をあまり気にしていなかった。
高校の入学式では名簿も男女混合になっていた。

入学式の日にクラスに空席はなかったのに、
なぜか翌日、女子生徒が増えた…と怪奇現象のように花子は言う。
それって…学校の七不思議?
怪奇現象?さすが墓地3つ通って行く高校は違うわ…
生徒が増えるって怖すぎ!と密かに思っていた。

数日後、花子がクラスの友達が言っていたけれど…
「入学式には男子の制服を着ていた人が
翌日からは女子の制服で登校している。」と教えてくれたらしい。
怪奇現象ではないならよかった…。

男女混合名簿のため、戸籍上の性別がどちらかは不明のまま
クラスメートたちはふつうに接しているらしい。
男子として?女子として?と、つい聞くと
「人間として」と返ってきた。
そうか、そうだよな。
性別、関係ないよね、クラスメートに…。
性別は不明のままだけれど、「何も問題はない」と
花子もクラスメートたちも思っているようで、
そのまま受け止めているらしい。
高校生にもなると、からかったりする程度が低い人もいない、と。
そのまま受け止めるクラスメートたちも、
そのまま受け止める高校も担任も、「いいね!!!」と
高校に”いいね”ボタンがあれば連打したくなった。

田舎にある高校だけれど、生徒たちの考え方は現代的だな~と
なんだかうれしくなった。
教室からの景色も絶景らしい。
「墓地が見える!」と嗚呼、絶景かな…。
絶対、出るわ!出る!いつか出逢う!
部活で夜遅くなったから車で迎えに来てと言われたら
バックミラーは絶対に見ない!と私は一人怯えている。