ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

娘の恋愛

誰も語らないこと、高校生女子の部。
娘の花子に彼ができたらしい。
理系女子あるあるな気がするけれど、
(理系女子の友人との会話もそうなので)
足りないのよ、いろいろと。
5W1Hって知ってるか?
いつ、だれが、どこで、なにを、どうしたっていうアレ、
全部抜けているから、全部聞く羽目になる。
出会いは?
相手の年齢は?
どんな人?
どこに惹かれたの?と。
そして、その後は大きくため息をひとつ…はぁ~~~~っと。

娘の相手は同じ高校の、同じクラスの…でもなければ、
部活動の先輩で…でもなかった。
5つ上の大学生ですって!…えっ?
しかも遠距離。…えっ?
一度、友達を介して会っただけで、
後はライン←ちょっと嘘くさい。
しかも関東の大学生。実家も関東。

さて、みなさんなら、どこから突っ込む?
いやもう突っ込みどころ多すぎて
もぐら叩きしていきたいところだけれど、批判すれば
まだちょっとは話してくれたところを今後は秘密にする!
となっても困るし、
だからといって、越えてほしくない一線もあるし。
彼の大学名を言う花子が自慢げだった。
「すごいでしょ?」と。
つい「本当かどうかわからんけれどね」と突っ込んでしまった。
「学生証見た!」という花子に
「本物知らないのに真偽わかるわけないし」と突っ込みつつ、
正直、そこはどうでもいい…。

もし、本物なら理系学部で超有名な大学なので、
思い出したニュースは大阪の筋弛緩剤を自作した高校生。
花子と話が合うなんて、化学オタクに違いないと思い
つい「趣味で筋弛緩剤作ってないよね?」と聞くと、
「数学科だから。」と言われる。
「お父さんはいやだけれど、お母さんならいいよ」と
花子が言うので二人のラインも見た。
数学の難問奇問を送り合い、解き合う内容で…
たまにバカップルの会話。
なんだろう、これを”付き合っている”というのか?
本人たちが言うなら、そうなのか?
現実に会わず、ラインのこの会話だけなら
親が心配するようなことも起きないけれど…
高校生の恋愛って、こんなのだっけ?
私もこんなにおバカやってたのかしら?
恋は盲目って言いだしたのは誰だ?天才だな!とか…
いろいろあるけれど、飲み込む。ゴックンと。

花子の恋バナを聞いた後、「どう思う?」と聞かれた。
どう思う?のどうって、なにが?と聞くと
「別れないといけない?」と聞かれた。
育児書によると…という正解がない中で、
悩んだ時は、いつものように守ってほしい最低ラインと
基本ポリシーを伝えた。

なにかとあると「お母さんだって…」と私の高校時代の恋愛を
持ち出される。誰だよ、こどもに高校時代の恋愛を語ったのは!
私か!!
若いママさんに若くなくなりつつあるママから一言アドバイス
自分の恋愛は黙るが吉。
後々、偉そうにこどもに言えず苦しくなる…。
こどもたちも日々成長し、「あれ?つじつまがあわない…」と
指摘されて、人数の誤魔化しに苦労し始めたママもいる…。

未成年の学生である以上、学業が最優先で…と語っていると
「お母さんはどうだったわけ?」と聞かれた。
自慢ではないけれど、いいえ、自慢ですとも!
高校時代の恋愛中、成績を落としたことは一度もない!
寧ろ、成績を上げて、
この恋愛は私にとって寧ろ有意義ですアピールを親にもした。
花子にも恋愛は有意義ですと証明するように求めた。

正直、花子がその彼のどこに惹かれたのか、
いまひとつよくわからなかった。
ただ、”自己承認欲求”という言葉が思い出された。
理系学部で有名な大学の大学生(自称)に数学力を褒められ、
受験の失敗などを上回る自己承認を得ることができたのかも、と。
中学や高校では出会えない数学力のある年上の大学生との会話が
ただ単に楽しいのでは?と夫は分析していた。

花子にどう向き合えばいいのかわからなくなってきた、
そんなとき、インディアナ州の仲良しパルと話をした。
彼女は花子より5つ上の娘ちゃんがいるので、通ってきた道。
「まだ子どもを守らなくてはいけないとは思うけれど、
それでも、少し、ガードを下げて、一人の人として
向き合うようにして。そうすれば、花子も一人の人間として
語り始めるから。」と言われた。

自転車の乗り始めと同じかもしれない。
高校生はもう補助輪が外れて、
後ろの荷台を一応、親が持っている状態。
危なっかしいけれど、後ろからアドバイスを叫びつつ、
手を放す心構えをしなくてはいけないのかもしれない。

夫はここからは「答え合わせの始まり」だと言う。
どんな相手を選んだか、で子育ての答え合わせもできるだろう、と。
責任の所在はどっち?!という戦いも始まるのか…。