ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

『JK,インドで常識ぶっ壊される』

なぜ、この本にたどり着いたのかわからない…けれど。

『JK,インドで常識ぶっ壊される』

父親の海外赴任についていくことになった女子高生の話。
海外赴任先は英語圏
ヨーロッパ?と胸を躍らせていたら、まさかのインド!
花のJKライフをインドで…というトーンダウンした女子高生が
文化の違いや食生活の違いに衝撃を受け、
コロナで帰国するまでの話。

読み始めたときは、「女子高生でこの文章力、すごい!」と
感心した。
飛行機の中の文章とか緊張感と不安との葛藤の描写、
秀逸だわ~とすら思った。
その後、そのテーマであと一歩踏み込めばいいのに!
とちょっともったいないようなところが散見された。
テーマが壮大すぎて尻込みしすぎなような…。
そこは若さで行け~!!と読んでいて思ったけれど。
わかった風、知った風なことを言わないでもいい年齢で、
知らないから突っ込んだ!といける年齢って、今だけなのに、と
なんだかもったいない気持ちで読んでいたのは
私がもう突っ込んでいけない年齢だからなのか。

女子高生がインドに触れてみた、で終わったようなところが
ちょっと残念ではあるけれど、
多感な時代に彼女が感じた迷子になってそうな感情の起伏に
ちょっと懐かしい気持ちで読めた。
これは中高生が読むと、きっと共感できるのだろう。
中高生のこどもを持つ親くらいの年齢が読むと、
「ちょっと浅い」とか思ってしまう。

「わからない」を「わからないまま」で考え続けることは
とてつもなくエネルギーがいるけれど、
常に頭の片隅で、「何かが納得できない。なんでだろう?」
「どうすればよかったのだろうか?」と考え続けることは
もっとしたほうがいいのになぁと読後に思った。