ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

『The Remarkable Journey of Coyote Sunrise』

我が家の(積読本でいっぱいの)本棚の前で
どの本を読もうかとパラパラと最初のページを読むつもりが
立ったままで数ページ読んでしまった。

児童書!子ども向け…と思って読み始めた。
交通事故で母親、姉、妹を失った女の子とお父さんの物語。
思い出の残った家にも地元にもいることがつらく、
スクールバスを買って、名前を変えて、
お父さんと行くあてのない旅に出る。

途中で、子猫をもらったり、怪しいお兄さんを拾ったり、
バスに置いてかれたり、
オーケストラのバイオリン第一奏者とそのママを拾ったり、
少女を助けたり、挙句の果ては忠誠心の強い?ヤギまで、
どんどん仲間が増えていく様子は
桃太郎か!と突っ込みながら読んだ。

児童書ですから、あぁ~、こども向け、な物語ではない。
何度泣かされたか。
こんなところで泣かせるなんて!
人が誰も死んでないのに泣けるって…
これ、こども向けか?こどもがわかるのか?と
涙をぽろぽろこぼしながら読んだ。

優しい世界と良い人間たちに溢れているところは、
さすが児童書!ではあるけれど、
こどもが読むには結構、しんどい物語設定だなぁと思ったり。
海外の児童書、いつも驚かされる。
これで、児童書なのか!!と。
こどもにもきちんとした現実が用意されていることに
大人の私が受け止められない。
もう最後、死んだはずの家族が生き返ったっていう
ありえないハッピーエンドでもよかったよ、
主人公の少女を幸せにしてあげてよと大人の私が思ってしまったり。
本の世界もきびしいのね…。