ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

"The Night of Many Endings"

kindle unlimitedに入っているので、無料で読めた本。
和書ではなかなか新作がunlimitedに入っている印象がないけれど
洋書では最新の本や評価の高い人気作品もある…気がする。
気のせいかしら?

 "The Night of Many Endings"

2021年10月出版の本なので、スマホも普通に登場する。
ポッドキャストもでてくる!
そんな中で、ラジオも流れているのがちょっと不思議な感じ。

大雪で図書館に閉じ込められた5人の話。
秘密を隠し持った女子高生、薬物中毒の老人、
ズケズケものを言う嫌な感じのおばあさん、司書、ガードマン…
それぞれの価値観が合わなかったのに、
話すことでどんどんわかり合っていく…。
誰一人死なない物語で泣いてしまったわ。
暴力もでてこない、ただただ、話そうじゃないか!と
語り合う姿勢、いいなぁ~。
アメリカ人はこれを「これぞアメリカ!」と読むのか、
「古き良きアメリカ…」と読むのか聞いてみたいところ。
Amazon(★4.4)でもGoodreads(★4.2)でも高評価なのも納得。

前半は最後まで読めるのかと不安になるような物語の
進まなさが気になったけれど、中盤からの巻き返しに、
なによりエピローグに近い最後がとてもよかった!
こんなに素敵な結末の物語、最近になかったわ~と思うほど。
映画化されても素敵だろうなぁ~と思う。
89000語と少なめなのに読むのがちょっとしんどかったのは
わかりやすい恋愛がでてこないから。
人生の辛酸が描かれていて、地味にしんどい…けれど
手放したり、前へと進んだり、心を開いたりすることの難しさ、
そんなことが理解できるようになった中年以降の読者には胸を打つ。
若者にはわかるまい、人生いろいろあるんだよ…と呟きたくなるような
そんな本だった。
アメリカのパルにおすすめしなくては!

kindle paperwhiteで1冊を読み終わる時間、
以前は1冊に17時間前後だった。
それを4日で読み終わっているということは1日4時間前後は
読書しているのか!?と驚いていた、自分で。
最近は1冊の読了時間、10時間前後とでてくる。
読むスピードが速くなったもよう。
kindle paperwhiteのデメリット、夜中に目が覚めた時
つい読んでしまうことだと思う。
今朝も3時から2時間読書してしまった…。