ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

過熱するピアノ

ここ1週間ほど海外のパルたちへ手紙を書いてなかったことに気づいた。
ペン字のほうも最近はできておらず、
それでは一体、なにをやっていたかというと、
1にピアノ、2にピアノ、3,4がなくて5にピアノ。
ついでに6も7も8もピアノ…。
発表会は来年で、コンクールにでるわけでもなく、
こどもたちがなにかの伴奏に立候補したわけでも
人前で弾くわけでもない。

2年ほど後から始めた次郎のバイエル合格スピードがすさまじい。
花子はバイエルをの~んびりとやってきた。
太郎も花子のバイエルを参考にそれよりちょっと早く進んでいるわね~
くらいで、さくさくと滞ることなく順調なペースだったのに
次郎がここ最近、ダッシュボタンでもついているのか?というような
驚異のスピードで合格していく。
バイエル後半から週4曲ほど…。一か月に16曲近く合格していけば
それはもう太郎のお尻にも火が付くわけで、
「それ、僕が数か月前に弾いた曲?」と気づき始め…
次郎以外の太郎、私、それにピアノの先生まで必死で太郎のバイエルを
進めてきた一か月。
私が太郎のピアノレッスンに付き添うエネルギーの3割くらいで
次郎は楽々と合格していく。
発表会前でもないのに「補講しましょ!!」と先生から内密にLineがきて
補講までに完璧にしておくわよ!とまた太郎のピアノ練習に付きあい…
もうここはすっぱりピアノを辞めよう!と太郎に
言いたくなるほど疲れた、私が。
太郎は近づきつつある(ほぼ真後ろに)弟の次郎を意識しつつ、
思うように動かない指に苛立ちつつ、たまにさじを投げてしまう私に怒りつつも
一人でピアノを練習をしていた。

後から生まれたり、あとから始めた者に追い越されていく、
それをいま間近で見ていて、とても複雑な気持ちになっている。
太郎が四苦八苦して弾いた曲を初見ですぐに両手で弾く次郎、
ピアノがうまいかどうかといった、ピアノの才能はわからないけれど、
譜読みの才能はきっと花子も含め、三人の中で一番あるんだろうなぁ。
ピアノで劣等感を感じてほしくないと太郎のピアノ練習に必死に付き合いつつ、
次郎の合格もやはりうれしい。
花子が1年半かけた本をほぼ4か月で終了しそうな次郎。
花子も危機感を覚え、毎週ほぼ暗譜でブルグミュラーを仕上げてレッスンに行き
「・・・花子ちゃん、どうしたの?!」と先生に驚かれている。
後ろからくる次郎のスピードによる危機感です…。

いままで学年も違い、始めた時期も違い(あえて、2年ずつずらしていた)
我が家ではそれほどライバル意識も競争心もなかったのに
ここにきて急に3人でライバル意識がでてきてびっくり。
そして、誰も応援できない3人の親という立場の私。
「自分の敵は自分。ライバルは昨日の自分」とこどもたちに言っている。
個人のピアノ教室でのんびりピアノ、という習い事の予定だったのに
最近の我が家のピアノ過熱ぶりに私が一番ぐったりしているかもしれない。