ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

『幸せな独りぼっち』

『幸せな独りぼっち』

スウェーデンの映画。
ロンドンのパルから「メイの好きそうな映画だと思うんだけれど、
観たことある?」とlineがきた。
観たことはないけれど、AmazonPrimeにあったので視聴。

妻を亡くした男性が近くに越してきたイラン人女性や
その家族と仲良くなり、孤独を解消する話。

あれ?これはあの本に似ている。
"The Brilliant Life of Eudora Honeysett"

孤独を感じ、自殺を試みる高齢者…。

そうなの?高齢者になったら孤独を感じて自殺を試みる、
このあらすじがもう既読感いっぱい、既視感いっぱいなんだけれど
世界の高齢者たちはこの王道になっているかのようなあらすじに
異議を唱えなくていいの?とすら思えてきた。
人生後半戦、エンジョイ勢やパーティー勢がいたって
悪くないと思うんだけれど。
仕事も早起きも必要ないから若者が「うるさい!寝れないだろ!」というまで
BBQをして夜中に花火打ち上げる…とかしてもいいのに。
「私も、年取ったらあんな高齢者になりたいぞ!」とか
「いいなぁ~、仕事もこどもの学校もない生活、うらやましすぎ!」とか
言われてもいいのに。

北欧の某国の友人(60代)から、日本人のおばあちゃんが子育てを手伝わないから
私から一言伝えるのって、ありだと思う?と聞かれた。
これは、国とか文化とか関係なく、その人の価値観によるものが
大きいのだろうなぁ~と思うんだけれど…と話したら、
「あなたは孫の祖母同士でのそういう会話はどう思う?」と聞かれた。

・・・「なしで!」
子育てに祖母の参加を強要するのも変な話で、
基本は夫婦でするものでは?と思っている。
助けてもらえるのはありがたいだろうし、多くの人が助けてもらっている、
それなのに文句も言う人たちが多いけれど…
というのも知っているけれど、それを夫婦以外の人に頼まれると
ややこしくならないか?と。
いや、正直に言おう!
私は子育てが終わった後に孫育てなんてしたくない。
自由時間を満喫したいんだー!残り少ないお金と時間を自分に使いたい!
と今は思っているので、その日本のおばあちゃんの気持ちのほうがわかる。

しかも、まずはパパが子育てをもっと主体的にするのが当然で
パパがしないから、パパのおばあちゃんやってよ!って、
おかしくない?とは言えないので…
「夫婦で話し合って解決策を考えてって、言うしかないんじゃない?」と
オブラートに包んで言ってみた。

北欧なので、子育て世帯には手厚いサポートがあって
共働きは当然で、だからこそ日本のサポートのなさが気になるのかと
質問したら、
「私がフルタイムを諦めたのは保育料が高かったからよ。
手伝ってくれる人はいなかったしね。」と彼女は語っていた。
30年以上前の話だけれど、いまもあまり変わってない、と彼女は言う。
だからこそ、娘には仕事を持ち続けてほしい、と。

彼女の話を聞いて私も告白。
「私は、こどもたちが順番に水ぼうそうになった。
2週間ずつずれて、上二人は予防接種していたのに、
3番目は予防接種する前に上の兄弟からもらった。
ほぼ2か月間、順番に登園禁止で自宅に誰かいないといけない状況になり
両祖父母はまだ働いていた。」

誰かが犠牲にならないと成り立たない子育てをしたいと思う人は
どれほどいるのだろうかと思う。
そして、犠牲にしてきた人たちが子育て後に自分を優先したときに
私は何も言えない。