アメリカで日本語学専攻のパルが
「日本語会話」なる授業で、日本の大学のスピーチコンテストを観て、
「感動した!!」とLineを送ってきた。
彼らの発音の素晴らしさにも本当に驚いたわ!と。
…水を差すようですが、日本の英語スピーチコンテストって、
帰国子女率も高いんですよ~と話すと、
「海外に住んでいるこはダメ」というルールがあると聞いたわよ、と。
彼女が観た大学のスピーチコンテストはそうなのかも。
実は、私も中学3年のときに英語のスピーチコンテストに出たよ、
と告白したところ、
「どうだった?!」と聞かれた。
感想は一言で言えば、
The frog in the well does not know the ocean
(井の中の蛙、大海を知らず)
英語の先生から「せっかく中国に夏に行ったんだから、」と
その経験を英語で書くように言われた。
まずは日本語の作文…3,4回は書き直され、
それを英訳したら、あっちこっち赤で書き直され、
それをまたAET(外国人の英語の先生)に自然な英語に直され、
合計5分ほどのスピーチになったのを丸暗記。
アメリカ人の先生が自分の声で録音してくれて、
家ではそれで練習、放課後も特訓…。
本番はどうだったかというと、そこはもう異世界でした。
純国産子女の私でもわかった、「ずっと日本にいなかったでしょ!」と
言うような生徒ばかりだった。
…帰国子女が参加するスピーチコンテストだったのか!?と驚いたほど。
もう身振り手振りがオーバーで、
私のスピーチなんて、棒立ちの演歌歌手みたいでしたよ…。
審査員は生粋の日本人の方々だったので、
「もっと文章で競ってほしかった」と言ったりしてましたが。
あと、「オーバーアクションすぎる。」とも。
そのときに1人の男の子が”I have a dream!"(私には夢がある)と
キング牧師の有名なスピーチを暗唱していた。
キング牧師もその有名なスピーチも知らなかった私は、
すごくかっこよくその男の子が見え、
「15歳で人種差別について語るとは!」と驚いた。
それがキング牧師のスピーチだと知ったときのがっくり感ときたら…。
話を戻して、
「スピーチコンテストはあなたにはいい思い出じゃないの?」と
アメリカのパルに聞かれた。
すごい濃密に英語と触れ合うことができ、
帰国子女って、すごいな~!と呆気にとられる異次元を体験でき、
「あなたは素晴らしい夏の体験をした。」と審査員に言ってもらえ、
中国での夏のカルチャーショックを言語化したことは、
やっぱり「良い体験」だった。
あんなに必死に覚えたスピーチ…全くいまは覚えておらず、
その原稿もどこへやら。いまだったら、スキャンしていたのになぁ。。。
原稿がないおかげで、とりあえず、素晴らしい出来だった!と
これからもますます美化されていくことでしょう。