小5の花子が国語で調べ物をするから国語辞典を貸してほしい、
と言ってきた。
いままでは卒園記念にもらった低学年用の国語辞典を使っていたけれど
さすがに5年生レベルではその国語辞典には載ってない、と。
そうか、ついに私の国語辞典を貸すときがきたか。
この国語辞典、私が小学生のときから使っているけれど
何かと思い入れがある。
「この国語辞典はすごいんだから!」と花子に言うと、
「何が?」と聞かれたので、
”恋愛”と”実社会”を引けばわかる、と教えた。
恋愛ー特定の異性に特別の愛情をいだき、高揚した気分で、
二人だけで一緒にいたい、精神的な一体感を分かち合いたい、
できるなら肉体的な一体感も得たいと願いながら、
常にはかなえられないで、やるせない思いに駆られたり、
まれにかなえられて歓喜したりする状態に身を置くこと
実社会ー実際の社会。〔美化・様式化されたものとは違って
複雑で、虚偽と欺瞞とが充満し、毎日が試練の連続であると言える、
きびしい社会を指す。〕
ちなみに”悪妻”も面白い。
悪妻ー第三者から「わるい つま」と目される女性。
〔当の夫は案外、気にしないことが多い。〕
花子が国語辞典を声に出して読むたびに
「辞書?本当に辞書か?」と夫が聞き返す。
知っている人は知っている、一言多い辞典、『新明解国語辞典』。
私が持っている辞典(第五版)はお気に入りなので、
花子にも新しい『新明解国語辞典』を買ってあげた。
ぜひ、辞典にある恋愛も実社会も体験してほしい。
花子は国語辞典で面白いことばはないか、と夢中で読んでいた。
国語辞典なので、たまには簡潔なときも。
たとえば”馬鹿”。
①記憶力・理解力の鈍さが常識を超える様子。
また、そうとしか言いようの無い人。
これを読んで、”馬鹿”って言われたら、もう立ち直れない…。