ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

『羊と鋼の森』

花子と読書記録をつけて、どっちが多くの本を読んでいるか勝負することになった。
「賭けて!!」と夫も参加を強いられていた。
「お金を賭けるのは…」と躊躇した夫、
いえいえ、私たちが賭けているのはカプリコ

 

グリコ ジャイアントカプリコ<いちご> 1本×10袋

 

花子は家のあちこちにいつも本を置いていて、
同時進行で複数冊の本を読んでいく。
喫煙者時代の夫も煙草を家のあちこちに置いていたらしいけれど
発想が同じ。「本を探す時間がもったいない」らしい。

私は1冊ずつ!ただし、家と外(持ち歩き)では別の本。
そして、昨日読み終わったのがこれ。

本屋大賞を受賞し、調律師の話ということで
知られざる調律師の世界?と期待して読んだ。

 

羊と鋼の森 (文春文庫)

羊と鋼の森 (文春文庫)

 

 平坦な話だった…。これで本屋大賞
前はもっと本屋大賞はよかった気が…と
ちょっと思ってしまった。
調律の知られざる世界!!というほどに話も深くない。
きっと家にピアノがあって、調律師が年に一度くる家なら知っている程度で
すごく調べたのね!取材が徹底されてる!という感じではなかった。
音に対する文章もかなりあっさり。
ストーリーも起伏もなく、事件が起きそうでもあっさり解決。

調律してもらう音のリクエストはそれぞれにある。
我が家はピアノの先生の紹介の調律師さんなので、
最初のリクエストは「ピアノの先生のところと同じくらいの鍵盤の重さ」。
先生の家はグランドピアノで、我が家はアップライトだけれど。


おしゃべり好きな調律師さんなので、毎回2時間ほどおしゃべりタイムがあり、
調律師さんのお話をほぉほぉと聞いている。
年に一度でも2時間も話せばさぞかしピアノに詳しくなるだろうと思うでしょう。
話している内容はもちろんヤマハ
あっ、ピアノではなくバイクのほうで…。だから、カワサキもでる。
ほかにも車とか車とかカメラとかバイクとか…たまにピアノ。
あと調律師の裏事情…ということで、ピアノには詳しくなってない。

調律されたピアノ、という大前提がありながら、
同じピアノでも弾く人によって本当に音色が十人十色になる。
こどもたちの発表会でもキラキラと輝くモーツアルトを弾いたこがいた。
天井からシャンデリアの光が降り注ぐようなキラキラ。
そうかと思えば、次のこはズドーンとくるハイドンを弾き、
女子力いっぱいのふんわりとした曲もあり、
転がり回る小型犬が目に浮かぶ子犬のワルツを聴いたこともある。
同じピアノでこんなに音が違うの?
このピアノがそんなにすごいの???
このピアノを買ったらすごい上手に弾けるんじゃない?と思うけれど、
次郎が同じピアノを弾くと無味無臭の音がして…
ピアノじゃない、腕か…となる。
そういうお話を読みたかった。

直木賞本屋大賞W受賞の『蜂蜜と遠来』に期待。