ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

ピアノ8年目

花子がピアノを始めて、8年目くらい。
(途中、私の出産でお休みが2年ほどあったので)
太郎は5年目、次郎は3年目。

ピアノを始めたばかりの頃、
勉強を教えていても全く怒らなかった私が
ことピアノに関しては鬼になる、と夫に言われた。
こどもたちにも何度も、何十回も
「ピアノを辞める!」と言われた。
その度に孟母断機を思い出した。
「ここでピアノを辞めるということは、
ピアノを習ったことがある、と言うことも憚られるレベルで
終わるっていうことで、
お金をドブに捨てたようなもの。絶対にピアノは辞めない。」と
こどもたちに口が酸っぱくなるほど言い続け、
我が家ではピアノと学校の宿題は必ずするもの、になっている。

発熱していても、元気があればピアノと宿題もどうぞ~、
インフルエンザで出席停止?
ラッキー!ピアノを何時間でも弾けるね!と。
我が家のこどもたち、宿題、勉強とやって「疲れた」と言うと
「では、休憩にピアノを弾いたら?」となる出席停止を
とーっても恐れていて、
「早く学校行きたい!休み時間がきっちりある学校、大好き!」と
言っている。

そんな騙し騙し、無理やりさせてきたピアノ。
以前は、「プロにするわけではないんだから、そんなに必死の形相で
こどもたちにピアノをさせなくても…」と夫は言っていた。
親が適当でいいと思っているものを子どもが真剣にするわけがない、
と思っているので、それなりに、私にとっての本気度で
ピアノをさせてきた。
もちろん、コンクールに出場させようなんて思ってもないので
そういう方たちの足元にも及ばないレベルの練習量で。

今日、「ピアノ、長く続けててよかったなぁと最近思えるような
いい曲を3人が弾いている。」と夫が言った。
特にソナチネ入りした花子の曲は練習していても
あぁ、ピアノって素敵…と思える。
モーツアルト弾いているはずが
「ベートーベンの曲だっけ?」「ベートーベン臭がすごい!」と
先生からは言われてますが。
「ベートーベン風モーツアルトです!」と花子は答え、
「ベートーベン風とかいらんねん!モーツアルトらしく
モーツアルトを弾いて!」と言われるのは最早お約束。
ここに至るまで約10年。
まだ「ピアノをやっててよかった」と思えるレベルに
片足も突っ込んでいない、数十メートル先に見えてきた程度。
それでも、音楽のおの字にも興味のなかった夫に
「クラッシックの曲っていいよね」と言わせるようになった年月。
頑張ったな…私、と相変わらずの自画自賛

高校受験くらいでピアノも一旦は終わりかなと私は思っていたけれど、
夫は「細々とでもピアノを続けていけるといいね。」と言い、
更に驚かされた。
「音楽がある生活っていうのもいいけれど、
ピアノが弾けるって、やっぱり後々の人生を豊かにすると思う。」と。
昨日、うちの夫は宇宙人に連れ去られたんだと思う、
こんなこと言う人、うちの夫ではありませんけれど…と
夫の顔をまじまじと見てしまった。