ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

サクラサク

ロシアの侵攻が始まってからすでに2週間。
21世紀にこんなことを目のあたりにするとは
いまだに信じられない。
フィンランドのパルやオランダのパルは日本にいる私以上に
差し迫った危険を感じていて、
毎日のように状況を伝えるメールがメッセージがくる。
オランダのパルにはウクライナに文通相手が過去に
いたらしく、オランダに避難してくるのなら部屋を貸すわよと
伝えるためにメールアドレスを探したけれども、
メールアドレスもわからないから連絡がとれない、と言っていた。
毎朝、起きるとロシアが停戦しているかもしれないと
希望を抱いてニュースをチェックし、朝から絶望する。
ロンドンのパルはこどもたちが怯えているニュース映像に
耐えきれず、テレビもニュースも見ることをやめたらしい。

世界はそんな状況の中、日本の片田舎の我が家では
やっと遅いサクラが咲いた。
北京オリンピックで失敗したワリエワの演技後にコーチが
かけた言葉に世界中から非難が殺到していたとき、
私もその気持ちがすごくよくわかった。
ワリエワのコーチ側で。
そして、同じようなことを受験生の娘に言った。
「なんで最後まであきらめずにしなかったのか?」と。
最後の最後は気合だろ!!と、
きっとあのコーチもそう言いたかったんだよ、と
あのコーチの気持ちが痛いほどわかった。
チャンスをもらえただけでラッキーなのに!
もらえない人もいるのに!
娘はせっかくもらった推薦のチャンスを落とした。
まさかの得点源だと安心していた国語で。
そこからはジャンプに失敗したワリエワと同じだっただろうと思う、
焦って、ドツボにはまって…。
その高校よりも1ランク上の高校でもまず合格できるでしょう!と
塾で言われていたけれど、それでも当日に失敗した。

滑り止めの私立高校には合格していたので、
もう一般入試を受けたくないと娘は初の不合格に泣いていた。
残り1か月、走りきるしかない!と一般入試を目指し、
無事に遅いサクラが咲いた。

志望校とは違う、安全圏の第二志望の高校を第一志望にした。
これが吉とでるか凶とでるかは3年後。
受験を終えた夜、手ごたえを聞くと
「いつも通りだったから、受かったと思う」と淡々と答え
「本屋に行きたい」と言うので夕方に本屋に連れて行った。
久しぶりに読みたい本があるのかと思っていたら、
「おすすめは?」と花子が聞いたのは高校数学の参考書だった。
昔ながらの数IAの青チャートとやさしい問題集を買い、
帰宅してから、ずっと5,6時間は数ⅠAをしている。
受験生みたいに。受験生のときもしていたっけ?
ただし、ひたすら数学。
合格発表後も変わらず…。
推薦入試のための数学が高校数学の範囲も含まれていたため
既習箇所もあり、問題なく青チャートができているらしい。
わからないときはスマホで授業動画を見ていたり。
本人のやる気があるなら、大丈夫だろうなと楽観的に思う。

中学校の卒業式、周囲の保護者が嗚咽するほど泣く中、
私の目にもうっすらと涙が…悔し涙ですけれど。
推薦もらうために言いたいことを我慢してきた3年間だった…と
なんだか悔しくなってきて、周囲とは違う理由で泣けた。
最後に言いたいこと言って帰ろうかと式の間中、思っていた。
でも、なにも言わず。
きっと保護者の言葉に耳を傾ける先生や学校なら、
こんな状況にはならなかっただろう、
言うだけ無駄なのだろうなと時間を惜しんだ、私の。
中学校への恨みつらみは花子の卒業とともに中学校に捨て、
次のステップへと進もう!と思うことにした。

新しい学校生活の幕開け…の前に、合格発表のときにもらった資料で
びっくりしたことがある。
ひとつは、入学式が午後13時半スタートということ。
午前中じゃないの?!先負の日なのか?(仏滅でした…)
二つ目は入学式までに2回、登校すること。
(教科書購入、課題受け取り、レントゲン検査等)
そして、最後、「後見する者」の選出と提出。
授業料未納のときの連帯責任者…ではなく、
授業料未納のときは学校長と同じく保護者に連絡する人…らしい。
それ以外にも「保護者とともに生徒を見守り、
後ろ盾になる人」ではあるけれど、民法の後見人とは違うらしい。
授業料の納付義務などはないですよ、と。
しかも”原則、学区内”。

学区内に親戚いない我が家のような人はどうするんだ?と
謎が多いこの”後見する者”制度、
兵庫県教育委員会の名前入りで、別の県立高校でも
提出の必要があるらしい。
卒業生の知り合いに聞くと、昔(といったら怒られるか)には
なかったらしい。
縁があったのだろう高校、楽しんでほしい。