ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

"The Maid's Diary"

お金持ちの人たちが雇っているメイドが
掃除だけをしているとは限らない。
メイドは掃除をしながら家中を覗きまわり、秘密を探り、
隠しておきたかった過去の秘密、犯罪、などを見つける…
という内容の小説。

最初は人物がいろいろとでてきすぎて、
しかも多国籍すぎて覚えられない…と思っていたのに
ぐいぐいと物語に引きずり込まれる。
日本人っぽい男性も出てくる、Harutoという名前で。
その彼は妻の腕をぐいっと引っ張ったり、無愛想で
亭主関白風で…というステレオタイプな日本人の描き方にうんざり。
でも、裕福な白人男性も傲慢に描かれ、
移民のこどもも邪魔な存在として描かれ…と
わかりやすいストーリーに思わせつつ、裏切っていく。

実家もメイドを雇っていた裕福な白人女性がメイドと鉢合わせしないように
メイドが掃除にくる時間帯に外出する。
彼女の母親もメイドのことを”家の妖精”と呼んでいたらしい。
自分がくつろぎ、そのトイレを金銭を支払い他人に掃除させることに罪悪感を
感じる、というのは私にはわかる感情だけれど、
裕福なのに?実家もメイドがいたのに?と違和感があった。

どんでん返しがありすぎて、ずっと騙されっぱなし…。
ミステリーもスリラーもサイコも好きではない!と公言する私でも
最後までぐいぐい読めたので、おすすめできる一冊。
しかも、kindle unlimited。