ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

春の怪談


夏にはまだ先なのに、すでに鳥肌が立った怖い話がある。
こどもたちの学校への送迎をたまにする。
土地柄なのか、3人とも違う学校に通っているけれど、
どの学校へ行こうとも墓場がある。
お寺があったり、火葬場や葬儀会場を通ることもある。
最初は怖い~と思っていたのに、慣れというものは怖いもので
何とも思わなくなってきた。
娘に至っては、待ち合わせに「〇〇家の前」というので、
そんな家の名前を言われても…と思ったら、墓場の前だった。
・・・そんな待ち合わせ場所は嫌だ。

夕暮れに部活帰りの子たちが墓場の横にいた娘を見て
「おい、お前見えたか?!」と確認しあったらしい。
ちょうど一人しか見えない位置だったようで(多分、死角に入っていた?)
「いや、見えない。なにが?」という会話の後で
猛スピードで自転車が駆け抜けた!なんていう話も聞いた。
顔が青白すぎて幽霊に間違えられているじゃん!という
弟からのツッコミにも娘は気にしていなかった。
「高校の先生が、お金をもらわなくてもやりたいと思うようなことを
仕事にすると毎日が楽しいぞ、って言っていたけれど、
これ(幽霊ごっこ)かな?」と言う高3の娘に不安になった。
模試の結果にも不安が…。

私の愛車はすでに年季が入ってきているけれど、
アイサイトがついている。(多分、超初期の!)
いろいろとご丁寧に教えてくれて、自転車の高校生を避けて
車線を越えると「ピピピピ!はみ出し注意!」といった具合に。
知ってる!わざとなの!と愛車に文句を言っている。
それでも、アイサイトがあれば夕陽がまぶしいときに
人間の代わりにきちんと危険を察知し…と思ったら
私の愛車が初期のアイサイトだからか私が夕陽がまぶしい時は
「ピピピピ!カメラ不良」となるものなので、つい
あんた、使えない子ね…と毒づく。

そんなちょっと残念なアイサイト、
結構な頻度で「ピピピピ、前方注意!」と言う。
なーんにもないところで。
最初にそれに気づいたとき、故障か?と思ったけれど
よくよく考えると同じような場所で「前方注意」となる。
な~んにもないのに。
あるとき、気づいてしまった…。
火葬場や墓場の前を通るとき、葬儀会場の前を通過するときに
「ピピピピ、前方注意!」って、でる。
いやいや、私には何も視えませんけれど…と。
しかも、それが毎回ならば、ここは何かを誤感知しているのだろうと
思えるものを、毎回ではないことがまた怖い。
「ピピピピ、前方注意!」となるたびに、
「今日はなにかいるのね!」と、ぞぞぞぉ~!とする。
私の愛車のアイサイト、何を感知しているんだ?
”前方注意”と促されたところで、右へ避ければいいのか
左へ避ければいいのかもわからないので、
ひぃ~!と思いながら進む。

そんな話を夫にした後、夫が私の車で出かけた。
「前方注意って、表示、出たで。」と、帰ってきた夫が言った。
墓場で?
葬儀場前で?と聞くと、
「よく交通事故がある交差点と踏切。」
ゾゾゾゾ~!
愛車のアイサイト、何を感知しているのか知らないけれど怖すぎる…。