ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

男子の世界と友達


学校から電話があった。
「太郎君の件で」と。
我が家の太郎、一応、小学校5年のいままで、
「お友達に手を出した」といった類の電話はかかったことがなく、
どちらかというと、「お友達にやられました」ばかりです。
はぁ、今度はなんでしょう?と思って聞くと、
担任の先生が誤解により、太郎を注意し、太郎が泣いたというもの。
「誤解だったと太郎くんには謝罪しましたが、
お母さんにも報告します。」と。
へぇ~、そんなことも電話があるとは!と新鮮な驚き。

かいつまんで説明すると、自習させていたのにうるさかったため
「騒いでいるのは誰だ!名乗りを上げろ!
後で友達に名指しされるようなことはないように自主的に出ろ!」
と別室にいた先生がやってきておっしゃったとか。
数名の男子生徒が出て、我が家の太郎は出ず。
その後、「太郎くんもしゃべってました~!」と男子児童たちが
太郎を名指しし、
「名指しされる前に自主的にでろって言っただろ!!」と
先生に叱責されたらしい、結構激しく…と先生も認めるところ。

っが、太郎が名乗り出なかった理由は太郎自身はしゃべってないつもりだった、
ということに起因し、太郎の席の周囲の子に確認すると、
「太郎君は独り言をつぶやいていました」程度。
独り言…やってそう。

「独り言はおしゃべりに入ってなかった、ごめん、」と
先生は太郎にも謝罪し、太郎を名指しした男子児童たちにも
「不確かなことを言うな!」と怒ったらしい。

えーっと…先生がとりあえず太郎を叱責してから事実確認した、
という事実にいらっとくればいいのか、
太郎が自習時間におしゃべりするキャラじゃないのに6月になっても
先生はクラスの児童のキャラを把握できてないのか…というところに
イラっとくればいいのか悩みつつ、
一番いらっときたのは「太郎もしゃべってた」と太郎を名指ししたのが
太郎が毎日、家に帰ってからも遊んでいる仲良しのお友達だってこと。
はい?お友達…じゃないの?といらっときている私とは別に
その日もその次の日も太郎がそのお友達と遊んでいること!

もう抑えていたいらいらから、つい聞いちゃった。
「太郎、あんたは鳥か?(3歩歩いたら忘れるのか?)」と。
そんな友達がいのない子となぜに遊べる?と思って。
太郎は言いました。
「お母さん、僕はトリじゃない、ねずみだよ。」と。
…私が言っているのは干支じゃない~!!と吠えてしまった。
お母さんがこどものとき、そんな密告をするお友達、友達じゃない。
二度と遊ばなかったと思うけれど、太郎はどうして?と聞いた。

「人間は仲間を作りたいと思うものでしょ?
政治の世界でも政党っていて、あれは仲間でしょ。
悪いことをしたときに、つい道連れを作りたい気持ちもわかる。
そんなことにいちいち怒っていたら、友達いなくなるよ。」

と、太郎大先生に言われた。
「あれ?太郎は私より年上?」と一瞬、思うくらいに諭された、私が。
「いやいや、そんな奴、友達じゃないし!
そんな友達なら、いらない!」と言う私のほうが年齢が低い気さえする。

「男子はあんなものやで。
太郎を名指しした子も、
その後のことまではなんにも考えてなかったんだと思う。
どうなるか、とか。
そして、遊ぶ時にはまた太郎を誘う。男子は単純やで。」と夫も言う。

同じことを女子の世界でするとどうなるか…
間違いなく名指しした子が仲間外れにされて、
それも当然の報い…とみんなに言われてそう。
小学校の時のことも「あの子は小学校の時…」と中学になっても言われるよ。
女子の記憶力は怖いんですよ…と思ったり。

男子二人を育てている親だけれど、男子の世界は謎すぎる。
太郎はどっぷり男子の世界だけれど、
次郎は全く違う。いつも「遊べたら、遊ぼう」で、遊ばない…。
「行けたら行くわ」の大人な断り方。
温和な太郎と違い眠れる獅子の次郎、
頼むから起こさないで~!と思っている。