ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

またボヤッキーの時期

羽生結弦選手の四大陸フィギュアスケート選手権2020の動画、
ついつい何度も見てしまう。
フィギュアスケートのことはわからないけれど、
世界に放送される大舞台で、あれだけの完成度の
フィギュアスケートをすることのすごさにただただ感心する。
この演技の下にはどれだけの練習や努力があったのだろうかと
こどもたちのピアノを聴いていると思う。

毎年恒例のピアノ発表会がある。
いつものことながら練習時間が短くて足りない。
先生の求めるレベルまで達していない…と本人たちではなく
親の私が焦り、必死に練習させる日々。
罵倒したり、叱咤激励したり、懇願したりお菓子で釣ったり…。
モノでこどもを釣ってなにかをさせることがダメな理由は
モノがなければしなくなるから、ではなく、
モノで釣ってもしなくなるから、が正しいと思うほどに
モノで釣ってきた。

きっと日本のどこかには自分でピアノの椅子に座って嬉々として
何時間でもピアノの練習をする子がいるのだろうけれど、
残念ながら我が家のこどもたちはそういうタイプではない。

小学生の息子たちはそうはいっても、
期間限定で「最優先はピアノ!1にもピアノ2にもピアノ3、4も5、6もなく、
12までピアノ~!」と言えるけれど
中学生の花子は学年末テストがあってそういうわけにもいかず、
試験勉強の合間にピアノ…。
ピアノ、進みやしない。

ついに先週、「学年末テスト終わったら、寝る時間まで
ずっとピアノよね?」と花子は先生に確認された。
「はい、そうです。」以外の答えは言えない雰囲気で。
その上、「週1のピアノ、学年末テストが終わったら花子ちゃんは週2で。」とも
先生に言われた。

発表会前は一人2時間ずつくらい弾いているピアノ。
私の頭の中でも常にこどもたちの発表会の曲が流れていて、
ピアノを習っていたこども時代の私の数倍は練習している我が家のこどもたち。
自宅や先生のピアノでは、「完璧!!」と弾けても、
本番では満足できる演奏ではないことのほうが多い。
ピアノの鍵盤の重さの違い、場の雰囲気、本人の緊張などなど。
練習と同じことを本番で発揮する、その難しさはいやになるほど
こどもたちのピアノを通して知った。
だからこそ、本番で失敗せずにできる人たちを見ると、
その下にあるものすごい量の練習を感じ、
尊敬の念を抱かずにはいられない。
どれだけやっても本番に失敗することはある、というのも知っている。
だからこそ、あれだけやったのに失敗した!と思えるくらい
こどもたちには練習してほしい。

ピアノって、そういう意味ではとてもいい習い事だと思う。
あくまでも個人プレーで、結果はすべて自分。頼れるのも自分だけ。
仲間からのファインプレーで助けられることもなければ、
チームメイトに足を引っ張られるなんてこともない。
自分の楽器を本番で使用することはほぼないので、
その場で自分が合わせることも必要。
練習をすればするほど上達する。
水泳や陸上競技と違い、基本は自宅での練習が可能!
こどもの習いごとにおすすめだなとしみじみ思う。
問題はこどもをピアノの椅子に座らせて手を動かさせること。
これが一番、大変…。