ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

絶対零度への挑戦

「化学の塾の日」と数日前から楽しみにしていた花子、
今週も化学の塾へ行ってきた。
予想外に学年末テストの範囲が広かったので、
得意な理科でもワーク範囲の広さにヘロヘロになり、
苦手な歴史のワークは遅々として進まず…の中、
化学の塾の日を楽しみにしていた。

花子の塾へ早めに迎えに行ってしまったところ、
「突っ込んだ質問をされすぎて、
しどろもどろになっているところです。」と先生が笑っていた。
先生の知っているレベルを超えたらしく、
「えーっと…」と言いながら、索引検索していたで!と
花子が後で楽しそうに話してくれた。

最近の花子の愛読書は『アトキンス一般化学』。
中学校にも持参して読んでいる。
授業中ではないと思いたい…。
化学の塾の先生にまで「周囲からドン引きされてない?」と
心配されていた。
「表紙はカバーをかけているんだけれど…すぐにどういう本?と
クラスの人に見つかった。」らしい。
「花子ちゃんって…」とクラスのお友達は絶句したらしいけれど、
先生は「変人!って?」と嬉しそうだった。
先生、そこ喜ぶところじゃない。

ちなみに花子の質問は「絶対零度に到達したら水はどうなるのか?」
だったらしく、先生は「絶対零度に到達できていない」と
答えたらしい。
絶対零度、-273度。
理論上はできるといわれている絶対零度
実際には到達していないとは。
地球では無理だとして、宇宙なら?と先生に絶え間なく
質問を続けたらしい。
先生は専門書を調べながら質問に頑張って答えてくれたらしい。

良い先生だなぁ。
良い先生というのは、すべてをわかっている先生ではなく、
質問に一生懸命に答えようとしてくれたり、一緒に学ぼうとする先生だと
改めて思う。
ちなみに、『アトキンス一般化学』にも絶対零度について書かれている。
「どういう風に書かれていると思う?」と花子に聞かれた。
詳細に?
的確に?
簡潔に?
「ちがう!」
「ロマンが書かれている!」と。
ロマンが書かれている部分がこちら。
(説明はもっと続いているけれど…)
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出典は『アトキンス一般化学 上』

『アトキンス一般化学』でも”絶対零度への接近”。到達ではないのね。

アトキンス 一般化学〈上〉

アトキンス 一般化学〈上〉

 

 ロマン???…日本語なのに意味が分からないと悶えている私の横で
「このロマンがあるのにわかりやすい文章!
アトキンス、天才!」と花子は絶賛していた。
アトキンス、オックスフォード大学リンカーン・カレッジの
化学教授です…。物理化学の著作が有名。

イギリスに行ったときは、”アトキンス教授のサインをもらう”
というのが花子のやりたいことの一つになったらしい。

化学の塾の先生は、花子がまだ『アトキンス一般化学』を
用意してもいないだろうと思っていたようで、
すでに上下巻を購入して読んでいると知り、
「…どこまで進んでいるの?」と聞いたらしい。
テスト期間で学校の休み時間に読む程度だった花子、
「ほとんどできてません。」と話すと、
「よかった~」と安堵していたらしい。
「テストが終わったら、先生が驚くくらいのスピードで進めて
質問攻めにするから!」とニヤリ顔で花子は言っていた。
先生、乗せるのうまいなぁ。。。