ショコラ日和

海外文通を通して、世界の友達と井戸端会議しています。

『アラブから こんにちは』

 

アラブからこんにちは

アラブからこんにちは

 

 以前から読みたいと思っていた本、引きこもり生活で
ついに手を出す。
UAEにアラブ人の夫と住む日本人女性のエッセイ。

2000年代に書かれたエッセイなので、すでに10年以上前の
話ではあるけれど、UAEが急激な発展を遂げたことや
アラブ人の考え方や価値観、ラマダンについても
とても詳しく書かれてある。
日本人的な視点からアラブの”喜捨”の習慣を考えたりしつつ、
宗教や文化に対して日本人っぽくない記述もある。
(アラブの生活の長さを感じさせる、という意味においてであり
悪意はない。)

もっとアラブの日常を知りたかったけれど、ざっくりとした
記述が多かった。比較文化論や文化人類学的な本が好きな人には
つい読みたくなる本だとは思う。

アラブ人の一般家庭で育った娘が、外出は一人では数メートルもせず
(アラブでは基本、メイドか親、兄弟が付き添うらしい)
来客の応対もしない、という生活に自分の若い時を思い返し、
(つまり一般的な日本人家庭に育った娘)
これでいいのだろうかと逡巡する文章に大いに共感した。

日本人と結婚し、日本からでてないけれど、
それでも自分のこどもなのにこうも自分のこども時代と違うのか、
という思いはいつの時代の親であっても思うものだと思う。
野山を友達と駆け回っている小6の太郎を見ていると、ほっとするし、
「僕は今日は用がある」と、いつも友達の誘いを断る次郎を見ると
大丈夫か?と心配になる。(コロナより前の話)
次郎自身は、「僕はもやしっこなだけだから!」と
意にも介していないけれど。
もやしっこは誉め言葉ではないと思うけれど…。

反抗期多分継続中の中2の花子、「ジメチルシクロヘキシルアミンが…」
と言い出して、なんの呪文を唱えているのかわからない。
便利な世の中なので、google検索すればど素人の私にも
問題解決できる!…なわけもなく、謎が深まり、
理系院卒の友人に「ちょっと教えて…」と花子に電話を代わった。
その後の会話、何語?英語ではないよね、日本語なのに
なんの話をしているんだか、全くわかりませんけれど!な状態で
最後は「構造異性体だね!」で終わっていた。
花子が一体、どこへ向かっているのか全く見えない。
とりあえず、爆発しそうな実験をするときは予め教えてほしい、
という要望だけは花子に伝えておいたことを理系院卒の友人に話すと
「計算を間違えていたらいけないから、チェックしてあげるから
って花子ちゃんに伝えておいて。」と言われた。
・・・理系ジョーク?
それとも本気?
笑えませんけれど…。二人で本当にやってそうで怖い。
もうすぐくる花子の誕生日、リクエストは”関数電卓”。

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いままでの私の人生では必要になったこともないし、
お目にかかったこともないけれど…。
「お願いだから、爆発する実験はやめて…」と再度、伝えなければ。